大阪城公園よろず相談

大阪城公園を中心に野宿者支援活動を続けている大阪城公園よろず相談のブログです。

第44回「センターの日」のお知らせ

「センターの日」とは

 労働者の街として知られる大阪の釜ヶ崎は今、大きな再開発の波にさらされています。2012年に始まった西成特区構想による「まちづくり」も進められています。貧困層の追い出しをともなうジェントリフィケーションであるとの批判もあります。

 地域住民と行政が協同して地域を良くしようと努力しているとの主張がある一方、これまでと変わらない強制排除が幾度となく繰り返されています。真実はいったいどこにあるのでしょうか?

 労働者の街である釜ヶ崎に、あいりん総合センターという施設があります。センターは釜ヶ崎の中核とも言える場所です。このセンターの建て替え、閉鎖、仮移転がまちづくりの会議の中で決定しました。

 釜ヶ崎で何が起きているのか、私たちは何かできることはないのか、私たちは何を知るべきなのか。一から考えるために、私たちは2017年11月から月に一回、第三土曜日に釜ヶ崎のセンターで労働者の声を聞く取り組み、「センターの日」をはじめました。

場所・日時のご案内

 JR新今宮駅西口から地上に出て、国道の向かいのあいりん総合センター北西側の団結小屋周辺か高架下の駐輪場付近で、2021年7月17日(土)13時から16時に実施します(基本的に毎月第三土曜日)。

これまでの「センターの日」

 これまでの報告はこちらです。

第1回 第2回 第3回 第4回 第5回 第6回 第7回 第8回 第9回 第10回 第11回 第12回 第13回 第14回 第15回 第16回 第17回 第18回 第19回 第20回 第21回 第22回 第23回 第24回(中止) 第24回 第25回 第26回 第27回 第28回 第29回 第30回 第31回 第32回 第33回 第34回 第35回 第36回 第37回 第38回 第39回 第40回 第41回 第42回 第43回

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カンパのお願い

 大阪城公園よろず相談の活動に賛同いただける方はカンパにご協力下さい。以下の口座まで振り込みをお願いします。活動に関心のある方は一声おかけ下さい。夜回りや寄り合いのほか、哲学読書会やソフトボール大会、「センターの日」などの活動も行っています。

郵便振替

記号14080
番号32204771
大阪城公園よろず相談

郵貯以外からの振り込みの場合
店名 四〇八(ヨンゼロハチ)
店番 408
預金種目 普通預金
口座番号 3220477

2021年6月19日(土)第43回「センターの日」——センターに現れたゴミ山

第43回「センターの日」のあらまし

 例年だと6月はもう暑いので、かき氷を用意して行ったのに、あいにくの雨でした。それでもお付き合いいただいたみなさん、ありがとうございました。かき氷用に用意した練乳はインスタントコーヒーに流用されて人気でした。ビンにいっぱいだった砂糖も空になりました。

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 映画はここのところ男はつらいよに安易に逃げています。シリーズ49作目にあたる1997年の「寅次郎ハイビスカスの花 特別編」をみました。

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 以下では、久しぶりに「センターの日」に参加した仲間がみたセンターの印象を、夜回りのビラから転載します。

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センターに現れたゴミ山

 先日釜ヶ崎の、あいりん総合センターに行ってきた。久しぶりに行って、センター周辺に不法投棄のゴミがうず高く積もり、人がゴミに埋もれて寝ているという光景にショックを受けた。ゴミ山の向こうにいる労働者に「おーい!」と呼びかけると「なんやー」と返答。「この物品はあなた方のものですかー?!」と尋ねると「んなわけないやろー!全部他所から運び込まれて来るんやー!」

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 シャッターが降ろされてはや2年が過ぎ、かつて日本最大の寄せ場と言われ、全国に名を馳せた日雇い労働者の街は今、労働市場の新たなシステムに押され、名実ともに解体されようとしている。人夫出し産業が空洞化した街の暴動や貧困のイメージを刷新し、天王寺の裏町的なエリアとして付加価値をつけ、「新今宮ワンダーランド」「来たらだいたい、なんとかなる」「多様性と包容力に溢れた街」なんてキャッチコピーで街を売り出しているのだ。

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 その街の片隅で、難波宮で出会ったTさんが路上死したと聞いたのはまだつい最近のこと。「多様性と包容力に溢れて」いるはずなのに、この街では路上死がなくなっていない。誰がいつの間に捨てたのか、小さな悪意の集積のようなゴミ山が現れている。ここに人が住んでいることが見えないのか、ここを無法空間のように印象付けるためなのか、センターを廃墟と化して無きものにしようとする意図なのか、人間やその人々の生きた場所としての記憶、そういった尊厳なるものがこのように扱われていることに対して腹が立った。

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 絶賛発売中の多様性と包容力に溢れた街では、人間がゴミに埋もれて死んでいく。それは野垂れ死ぬ人々への制裁のように見えた。

2021年6月24日(木)夜回り・ワクチン接種について/新今宮ワンダーランドとセンターのゴミ山

ワクチン接種について

 こんばんは!毎度おなじみよろず相談です。

 ギラギラと太陽が照りつけ、日中かなり暑くなりました。曇りの日や朝夕はまだいくぶん涼しいような気もしますが、そろそろ熱中症対策を心掛けて、安全に夏を乗り切って行きましょう。

 さて、世の中ではコロナワクチンの接種が徐々に進んでいるようです。先日、大阪城公園で野宿しているAさんのところに、巡回相談員が回ってきて、伝えられた話によると、家がなく、ワクチン接種券が届かなくても、最寄りの区役所に行けば接種券を発行してもらうことができるようです。会場の予約なども必要ですし、すんなり行くのかどうかわかりませんが、もし、ワクチン接種を受けたいという方がいればお手伝いしますので、声をかけてください。


 次回よろずの寄り合いは7月4日(日)13時からです。雨の場合は中止です。ぜひ顔を出して近況をお知らせください。

よろずメンバーの独り言

 先日釜ヶ崎の、あいりん総合福祉センターに行ってきた。久しぶりに行って、センター周辺に不法投棄のゴミがうず高く積もり、人がゴミに埋もれて寝ているという光景にショックを受けた。ゴミ山の向こうにいる労働者に「おーい!」と呼びかけると「なんやー」と返答。「この物品はあなた方のものですかー?!」と尋ねると「んなわけないやろー!全部他所から運び込まれて来るんやー!」

 シャッターが降ろされてはや2年が過ぎ、かつて日本最大の寄せ場と言われ、全国に名を馳せた日雇い労働者の街は今、労働市場の新たなシステムに押され、名実ともに解体されようとしている。人夫出し産業が空洞化した街の暴動や貧困のイメージを刷新し、天王寺の裏町的なエリアとして付加価値をつけ、「新今宮ワンダーランド」「来たらだいたい、なんとかなる」「多様性と包容力に溢れた街」なんてキャッチコピーで街を売り出しているのだ。

 その街の片隅で、難波宮で出会ったTさんが路上死したと聞いたのはまだつい最近のこと。「多様性と包容力に溢れて」いるはずなのに、この街では路上死がなくなっていない。誰がいつの間に捨てたのか、小さな悪意の集積のようなゴミ山が現れている。ここに人が住んでいることが見えないのか、ここを無法空間のように印象付けるためなのか、センターを廃墟と化して無きものにしようとする意図なのか、人間やその人々の生きた場所としての記憶、そういった尊厳なるものがこのように扱われていることに対して腹が立った。

 絶賛発売中の多様性と包容力に溢れた街では、人間がゴミに埋もれて死んでいく。それは野垂れ死ぬ人々への制裁のように見えた。

第43回「センターの日」のお知らせ

「センターの日」とは

 労働者の街として知られる大阪の釜ヶ崎は今、大きな再開発の波にさらされています。2012年に始まった西成特区構想による「まちづくり」も進められています。貧困層の追い出しをともなうジェントリフィケーションであるとの批判もあります。

 地域住民と行政が協同して地域を良くしようと努力しているとの主張がある一方、これまでと変わらない強制排除が幾度となく繰り返されています。真実はいったいどこにあるのでしょうか?

 労働者の街である釜ヶ崎に、あいりん総合センターという施設があります。センターは釜ヶ崎の中核とも言える場所です。このセンターの建て替え、閉鎖、仮移転がまちづくりの会議の中で決定しました。

 釜ヶ崎で何が起きているのか、私たちは何かできることはないのか、私たちは何を知るべきなのか。一から考えるために、私たちは2017年11月から月に一回、第三土曜日に釜ヶ崎のセンターで労働者の声を聞く取り組み、「センターの日」をはじめました。

場所・日時のご案内

 JR新今宮駅西口から地上に出て、国道の向かいのあいりん総合センター北西側の団結小屋周辺か高架下の駐輪場付近で、2021年6月19日(土)13時から16時に実施します(基本的に毎月第三土曜日)。

これまでの「センターの日」

 これまでの報告はこちらです。

第1回 第2回 第3回 第4回 第5回 第6回 第7回 第8回 第9回 第10回 第11回 第12回 第13回 第14回 第15回 第16回 第17回 第18回 第19回 第20回 第21回 第22回 第23回 第24回(中止) 第24回 第25回 第26回 第27回 第28回 第29回 第30回 第31回 第32回 第33回 第34回 第35回 第36回 第37回 第38回 第39回 第40回 第41回 第42回

 

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カンパのお願い

 大阪城公園よろず相談の活動に賛同いただける方はカンパにご協力下さい。以下の口座まで振り込みをお願いします。活動に関心のある方は一声おかけ下さい。夜回りや寄り合いのほか、哲学読書会やソフトボール大会、「センターの日」などの活動も行っています。

郵便振替

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2021年5月15日(土)第42回「センターの日」——人情を売り物にするなら

かき氷か、たこせんか

 5月15日(土)の「センターの日」は久しぶりに好天に恵まれました。前回に引き続き、写真の展示も行ないました。映画は『男はつらいよ ぼくの伯父さん』(シリーズ42作目)を観ました。また、何となく思い立って業務スーパーの鶏肉を購入し、塩ダレを付けたものを炭火で焼きました。ウィンナーは火が通るまで待ちましょう。

 6月はぼちぼちかき氷をやろうかという話も出ています(また雨が降らなければ良いのですが)。また「たこ焼きを焼いてたこせんを作ろう」「ソースせんだけでも美味い」などと盛り上がっていますが、いかがなものでしょう。ご意見をお聞かせ下さい。

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人情を売り物にするなら

 4月に発表された「新今宮ワンダーランド」は、インターネットで批判が集中して、にわかに話題になりました。批判の的となったのは、人情を売り物にしようとする広告会社のやり口でした。

 人情を売り物にするというと、自分の利益しか考えない守銭奴の姿が思い浮かびます。しかし、何かが売れるのは、それに魅力を感じる人がいるということでもあります。では、人情とは何でしょうか。資本主義の矛盾が凝縮されたこの街で、さまざまな事情を持った人たちが境遇を同じくしています。しかし、その矛盾に抗うようなエネルギーが釜ヶ崎の魅力であり、人情だったのではないでしょうか。

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 「見せもんちゃうで!」と言ったところで、行政のお墨付きで勝手に人情は売りに出されるし、頼んでもいないのにユーチューバーはやってきます。しかし、支援者や活動家といった人たちも、元はといえばこの街に惹かれるものがあってやってきたところは同じです。この街の魅力は、外からやってきた人に対して「見せもんちゃうで!」と言いつつも、なんだかんだ付き合ってしまう人の好さにもあると思います。

 「新今宮ワンダーランド」が売り物にしようとした人情は、矛盾に抗う釜ヶ崎の生活そのものから生まれ出てくるものです。そのエネルギーに惹かれてやってきて、やがてこの街を支持する人たちがあります。その人たちが守らなければならないのは、釜ヶ崎の住人一人ひとりの選択です。それは、ときに生活保護を受ける手助けをすることであり、野宿生活を続ける姿を見守ることでもあります。

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 なにか自分たちにとって利益があるなら、「清濁合わせ飲む」とばかりに、人情を売り物にするのもいいかもしれません。しかし、釜ヶ崎の人情を売り物にした利益は労働者のものになるわけではなさそうだし、そもそも大多数の人にとっては雲の上で勝手に進められている計画にすぎません。

 誰かが人情を売り物にするのは勝手だけど、それなら売り物にならない部分を守ることも堂々と肯定していいはずです。野宿生活をしている人も、生活保護を受けている人も、現役の労働者も、活動家も支援者も、誰であれ、その人情を支持する者は共に生きることができます。私たちはその抗いの下に一つであることを忘れてはならないのです。
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2021年6月10日(木)夜回り・大阪城公園よろず相談って何者なの?

 先日(6/6)の寄り合いでは、N公園で野宿されている方が、夜回りのビラを片手に訪ねてきて下さいました。それまでお話ししたことはありませんでしたが、枕元に置かせてもらっていたおにぎりとビラは届いていたようです。これにこりずにまたお越しいただけるとうれしいです。

 野宿されている方にとっては、煙たくてもやってくるこの大阪城公園よろず相談というのは何者だと思われているかもしれません。寄り合いに来て下さった方から、そのような質問を受けることがよくあります。よろずの活動の始まりは2002年、大阪城公園にまだ500〜600軒ものテント小屋があり、仮設一時避難所の計画が持ち上がった頃にまでさかのぼります。20年近くのあいだ、よく続いたものです。

 大学の非常勤講師やら何やらをはしごして食いつないでいる私は、たまに平日の昼間に現れたりするので、「何をしている人なのか」「こいつ働いてないのか」などと不思議がられていることがあります。他にも、野宿者支援活動も行っている福祉系のNPO法人の職員もいれば、かつて野宿生活をしていた人もいます。

 そんな集まりなので、よろずの活動にかかわる理由もさまざまです。しかし、不思議と目的意識は共有されているように感じます。助けられる人を助けたいとか、少しでも社会を良くしたいという思いもある気がします。野宿生活を送る人たちにふりかかる理不尽な出来事に、人並みに憤りがわいてくることもあります。今さら何の理由もなくやめられないという勝手な事情もあるかもしれません。これだという理由に突き動かされることもあれば、惰性で続けてしまっていると感じる日もあります。

 このビラを書いていると毎回落としどころに困って何となく抽象的な理念でしめてしまいがちになります。もしも明確な理由が出せるなら、こんなことは続けていられないかもしれません。答えを無理やり出すくらいなら、出さないまま拓ける道を行きましょう。

 暑くなってきたので、今回の夜回りから、おにぎりの配布をカロリーメイト等腐りにくいものに変えて、蚊取り線香もお配りすることにしました。ご希望の方にはマスクもお渡しています。

2021年5月27日(木)夜回り・コミュニケーションについて

 こんばんは。大阪城公園よろず相談です。コロナワクチンの集団接種が始まりました。そこでクラスターが発生したらどうする気!? あと五輪に関して世論の8割が『中止、延期』と言う意見があるのにそれでも開催するのか??? 上の人間は意見を尊重しろぉぉぉ!!

 さて今回のテーマは『コミュニケーション』について書きます。人間同士『コミュニケーション』は欠かせません。僕等が夜回りを通じて人との接し方であるとかいろいろな話を聞いたり、寄り合いとかでのコミュニケーションをはかったりそこには『コミュニティ』が存在します。長居公園にテント村があった当時の写真を見せてもらいました。また長居公園を舞台にした『長居青春酔夢歌』というドキュメンタリー映画も見ました。

 そこにはステージを作って歌を歌ったり、漫才などをして人を笑わせたり集まっている人同士で会話をしたりして楽しそうな印象を受けました。それこそまさに『コミュニティ』が間違いなく存在していたのです。

 2020年の年末から年明けにかけては自分たちが主体になって『コロナSOS@大阪市役所』というコロナで仕事を失ったり生活保護等の相談活動もしました。やはりそこにも『コミュニティ』は存在しました。どんな形であれ、人と人とのつながりは大切です。

 コロナSOSに関しては市役所(行政)は電話対応するとだけいい、誰一人として職員は出て来ませんでした。2019年4月に閉鎖された西成にある『あいりん総合センター』通称センターのシャッターを開けろ!!とも交渉しましたが耐震性を理由に断られました。運動の中で重要なのは人と人とのつながりのコミュニケーションを作る上でコミュニティは大切です。毎週月曜日のセンター前寄り合いと共同炊事では直に顔を合わせ一緒に野菜を切ったりワイワイ仲良くしながらコミュニケーションをとっています。初対面の人もいますが、コミュニケーションをとっていくにつれ、そこには新たなコミュニティは出来ていくのです。大小関係なくコミュニティは存在するのは仲間が増えるのは素晴らしい事です。これからもコミュニケーションをとってコミュニティを作っていければとも考えます。

 という事を考えながら今日も夜回りをします。(の)

注記 文中の『コロナSOS@大阪市役所』の生活相談、センターに関する交渉、共同炊事は個人としての参加であり、大阪城公園よろず相談が団体として主催ないし運営に携わるものではありません。