大阪城公園よろず相談

大阪城公園を中心に野宿者支援活動を続けている大阪城公園よろず相談のブログです。

2021年10月14日(木)夜回り・多様性について考えました

 前回のビラに書いた「そろそろ冬支度?」というのは、いくらなんでも気が早すぎるだろうと、のちに反省しました。

 盛り上げたわりになんの中身もなかった自民党の総裁選が終わり、衆議院解散総選挙が近いということで、各党の公約がマスメディアをにぎわせています。どこかで聞いたようなことがつぎはぎになって、オリジナリティを競っているという感じで、頭に入ってきません。

 その中で「多様性のある社会」というのが気になりました。「多様性のある社会」と言って、この人たちは一体何を意味しているのかと考えました。多様性というのは、ほっとけばあるもので、型にはめたり、型から外れるものを潰そうとするから無くなるようなものではないでしょうか。それなら「多様性のある社会」というのは、型にはめたり、型から外れるものを潰さないようにしようという提案なのでしょうか。

 しかし、政策というのは実現を目指すものです。「多様性のある社会の実現」というのは、「しないようにしよう」と言っているようなもので、何をして、何を成し遂げてくれるのかまったくわかりません。また、単にいろんなものがあるというだけなら、細かく見ていけばどんな状態でも多様です。選択肢が無数にあっても、選びたいものがなければ何の意味もありません。

 よろずとしては、野宿生活をしていても選挙で当たり前に投票できるようにすることを提案したいと思います。住民票を置かないと特別定額給付金は出さないなどといった硬直した思考も、こういったところから切り崩されて、マシな社会になっていくでしょう。

第47回「センターの日」のお知らせ

「センターの日」とは

 労働者の街として知られる大阪の釜ヶ崎は今、大きな再開発の波にさらされています。2012年に始まった西成特区構想による「まちづくり」も進められています。貧困層の追い出しをともなうジェントリフィケーションであるとの批判もあります。

 地域住民と行政が協同して地域を良くしようと努力しているとの主張がある一方、これまでと変わらない強制排除が幾度となく繰り返されています。真実はいったいどこにあるのでしょうか?

 労働者の街である釜ヶ崎に、あいりん総合センターという施設があります。センターは釜ヶ崎の中核とも言える場所です。このセンターの建て替え、閉鎖、仮移転がまちづくりの会議の中で決定しました。

 釜ヶ崎で何が起きているのか、私たちは何かできることはないのか、私たちは何を知るべきなのか。一から考えるために、私たちは2017年11月から月に一回、第三土曜日に釜ヶ崎のセンターで労働者の声を聞く取り組み、「センターの日」をはじめました。

場所・日時のご案内

 JR新今宮駅西口から地上に出て、国道の向かいのあいりん総合センター北西側の団結小屋周辺か高架下の駐輪場付近で、2021年10月16日(土)13時から16時に実施します(基本的に毎月第三土曜日)。

これまでの「センターの日」

 これまでの報告はこちらです。

第1回 第2回 第3回 第4回 第5回 第6回 第7回 第8回 第9回 第10回 第11回 第12回 第13回 第14回 第15回 第16回 第17回 第18回 第19回 第20回 第21回 第22回 第23回 第24回(中止) 第24回 第25回 第26回 第27回 第28回 第29回 第30回 第31回 第32回 第33回 第34回 第35回 第36回 第37回 第38回 第39回 第40回 第41回 第42回 第43回 第44回 第45回 第46回

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カンパのお願い

 大阪城公園よろず相談の活動に賛同いただける方はカンパにご協力下さい。以下の口座まで振り込みをお願いします。活動に関心のある方は一声おかけ下さい。夜回りや寄り合いのほか、哲学読書会やソフトボール大会、「センターの日」などの活動も行っています。

郵便振替

記号14080
番号32204771
大阪城公園よろず相談

郵貯以外からの振り込みの場合
店名 四〇八(ヨンゼロハチ)
店番 408
預金種目 普通預金
口座番号 3220477

2021年9月18日(土)第46回「センターの日」——いかなる意味でも排除には反対です

9月の「センターの日」のあらまし

 センターで野宿している方から新型コロナウィルスの感染者が出たということで、どうしようかと迷ったのですが、消毒を徹底して、飛沫予防のついたてを用意した上で、焼肉用コンロで熟成させた豚肉とおもちを焼いて提供しました。

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 映画は「ゼイリブ(THEY LIVE)」という1980年代にアメリカで大ヒットした作品を観たのですが、日差しでモニターが見づらく、みんなでコンロを囲むこともできないので、じっくり楽しめなかったと思います。

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 ビラをまいているときに、マグロ漁船で働いていたことがあるというお話を聞きました。パナマ運河を通過して、まずスペインに寄港し、アフリカ大陸沿いを回るのだそうです。獲れたマグロを引き取りに来る専用の船があるとか、面白いお話でした。

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 終わりかけに、若い労働者の方が立ち寄られました。困っている時に団結小屋の世話になったので、残して欲しい、応援していると言っておられました。

長居公園テント村の記憶

 先日、2007年2月5日の長居公園のテント村の行政代執行の記録を読み直していました(『それでもつながりはつづく 長居公園テント村 行政代執行の記録』ビレッジプレス、2007年)。

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 長居公園のテント村は、収穫した野菜の路上販売をやったり、お祭りをやったりして、開かれたテント村として知られており、地域の住民や遊びに来る若者たちの姿がありました。

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 代執行の当日、テント村住人と若者たちで、強制撤去に対する思いを表現する芝居がテント場で上演されました。そんな芝居ができたこと自体、テント村で育まれた人間関係のたまものだったでしょう。しかし、そうした蓄積も行政代執行を止めることはできず、その記憶は忘れ去られようとしています。

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 その頃に比べて野宿している人の数は減ったけど、生活に困窮する人の数が減ったわけではありません。数が多いとか少ないとかではなく、いかなる意味でも排除に反対することをやめてはいけないし、今この時、この場所でも、それは変わりません。できるだけ多くの人にそのことに気づいてもらって、力を貸してもらいたいと思います。

2021年9月30日(木)夜回り・そろそろ冬支度?/釜ヶ崎の日雇い事情

そろそろ冬支度?

 たまによろずの寄り合いにも顔を出して下さる方から、「ひがしなりフードバンクでもらったから」とアルファ米や飴などの食料品のほか、マスクや石けんなどの物品をカンパしていただきました。数のあるものは夜回りで、数が限られるものは寄り合いで配布しようと思います。

 その他、野宿生活でお困りのことがあれば、何でも対応というわけにはいかないかもしれませんが、お気軽にご相談いただければと思います。少しずつ寒くなってきて、もう冬支度を考えはじめる時期でしょうか。二週間に一回の相談しにくい夜回りですが、多少なりと頼りにしていただけるとはげみになります。

釜ヶ崎の日雇い事情

 9月中は釜ヶ崎のセンターから、もう一度現金に行ってきました。祝日で、さすがに業者も少なかったものの、無事仕事に行くことができました。

 2000年代には、飯場に入らないと仕事に行けないようになっているなどと言われていましたが、今は飯場に入れる人の数が減って、逆に現金で仕事に行きやすい状況になっているようです。

 もっとも、主に若者を対象とした飯場も広がっているようです。こちらも役所に相談にやってくる若者を捕まえてでも働き手が欲しいというほどの「売り手市場」(?)のようです。

 最近は、ひと頃はキロ60円くらいまで落ち込んでいたアルミ缶が170円にまでなっているそうですね。世の中の変化も激しく、生きていくのも大変です。こんな時こそ、寄り合いで井戸端会議に花を咲かせましょう。

2021年9月16日(木)夜回り・朝晩冷え込むようになってきました/現金に行ったこと

朝晩冷え込むようになってきました

 大雨が続いたかと思えば猛暑、猛暑が続いたかと思えばまた雨と、今夏はこの繰り返しでした。台風シーズンも近づき、ようやく暑さも和らいできそうな気配です。その分、朝晩の冷え込みが気になるようになってきました。毛布や寝袋が必要な場合は、お声かけ下さい。

現金に行ったこと

 先日、久しぶりに現金に行ってきました。建設労働自体が10年ぶりで、釜ヶ崎のセンターから現金となると15年ぶりくらいでしょうか。仕事が減っている、求人時間帯が早くなっているという話をよく聞いていたので、朝4時にセンターに行きました。自転車で阿倍野の方から降ってきて、太子の交差点を渡るとすぐに「現金行きませんか」と声を投げかけられました。それからセンターに到着するまでにも何度か声をかけられたし、車もたくさん停まっていたので、どうやらあぶれることは無さそうだと安心しました。

 日当は11,000円で、仕事はベースコン打ちとユンボの掘削の手元、現場は大阪市内と、悪くなさそうなので、最初に話したところに決めました。昔は現金は良くて10,000円という感じでしたが、少し高くなっているのでしょうか。一緒に飯場に向かったのは顔付の人ばかりのようで、道すがら拾って行きました。5時半に飯場について出発は7時半なので、2時間もの待機時間がありました。50室以上ある飯場も入寮者はわずか2名ということでした。

 顔付の現金の人と一緒に行った現場は、だだっ広い敷地でした。昔の土方のノウハウや身体の使い方を思い出し思い出し働きました。仕事のペースはほどほどで、きついことはなかったのですが、鈍った身体に炎天下のコンクリ打ちはこたえました。

 今回、久しぶりに行って気になったのは、現場の会社の人も、飯場で同席した労働者も、みんな「優しい」人ばかりだったということです。釜ヶ崎の労働者はもともと初心者に親切という印象はあるものの、だいぶ雰囲気が違いました。この日がたまたまそうだったのか、この10数年で変化があったのか、また仕事に行ってみたいと思います。

第46回「センターの日」のお知らせ

「センターの日」とは

 労働者の街として知られる大阪の釜ヶ崎は今、大きな再開発の波にさらされています。2012年に始まった西成特区構想による「まちづくり」も進められています。貧困層の追い出しをともなうジェントリフィケーションであるとの批判もあります。

 地域住民と行政が協同して地域を良くしようと努力しているとの主張がある一方、これまでと変わらない強制排除が幾度となく繰り返されています。真実はいったいどこにあるのでしょうか?

 労働者の街である釜ヶ崎に、あいりん総合センターという施設があります。センターは釜ヶ崎の中核とも言える場所です。このセンターの建て替え、閉鎖、仮移転がまちづくりの会議の中で決定しました。

 釜ヶ崎で何が起きているのか、私たちは何かできることはないのか、私たちは何を知るべきなのか。一から考えるために、私たちは2017年11月から月に一回、第三土曜日に釜ヶ崎のセンターで労働者の声を聞く取り組み、「センターの日」をはじめました。

場所・日時のご案内

 JR新今宮駅西口から地上に出て、国道の向かいのあいりん総合センター北西側の団結小屋周辺か高架下の駐輪場付近で、2021年9月18日(土)13時から16時に実施します(基本的に毎月第三土曜日)。

これまでの「センターの日」

 これまでの報告はこちらです。

第1回 第2回 第3回 第4回 第5回 第6回 第7回 第8回 第9回 第10回 第11回 第12回 第13回 第14回 第15回 第16回 第17回 第18回 第19回 第20回 第21回 第22回 第23回 第24回(中止) 第24回 第25回 第26回 第27回 第28回 第29回 第30回 第31回 第32回 第33回 第34回 第35回 第36回 第37回 第38回 第39回 第40回 第41回 第42回 第43回 第44回 第45回

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カンパのお願い

 大阪城公園よろず相談の活動に賛同いただける方はカンパにご協力下さい。以下の口座まで振り込みをお願いします。活動に関心のある方は一声おかけ下さい。夜回りや寄り合いのほか、哲学読書会やソフトボール大会、「センターの日」などの活動も行っています。

郵便振替

記号14080
番号32204771
大阪城公園よろず相談

郵貯以外からの振り込みの場合
店名 四〇八(ヨンゼロハチ)
店番 408
預金種目 普通預金
口座番号 3220477

2021年8月21日(土)第45回「センターの日」——カレイを焼きました

第45回「センターの日」のあらまし

 8月の「センターの日」は冷凍カレイのカンパをいただいたので、焼いてみんなで食べました。共同炊事で使いにくい食材を「センターの日」で活用して欲しいとのことです。ありがとうございました。

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 14時頃から雨が降るという予報もありましたが、16時前までなんとか持ちこたえました。お盆を挟んだ連日の大雨のあと、気温がぐっと下がったこともあり、かき氷はどうかと思ったのですが、まだ美味しく食べられたと思います。かき氷のお手伝いいただきありがとうございました。

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 いっとき処分されて減った粗大ゴミも増え続けているようです。大阪市の管轄の道路側は片付け、大阪府の管轄であるセンター敷地内は放置されているという話を聞いてあきれてしまいました。

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 昨年の今ごろにセンターで亡くなった方についてお話しすることができました。障害者の施設に入っていたことがあり、そこでの嫌な経験から、医療の受診を拒んでいたのではないかということでした。「ライターないか?」と言われてタバコの火をお貸ししたのを思い出します。

現金に行ったこと

 先日、久しぶりに現金に行ってきました。建設労働自体が10年ぶりで、センターから現金となると15年ぶりくらいでしょうか。仕事が減っている、求人時間帯が早くなっているという話をよく聞いていたので、朝4時にセンターに行きました。自転車で阿倍野の方から降ってきて、太子の交差点を渡るとすぐに「現金行きませんか」と声を投げかけられました。それからセンターに到着するまでにも何度か声をかけられたし、車もたくさん停まっていたので、どうやらあぶれることは無さそうだと安心しました。

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 日当は11,000円で、仕事はベースコン打ちとユンボの掘削の手元、現場は大阪市内と、悪くなさそうなので、最初に話したところに決めました。昔は現金は良くて10,000円という感じでしたが、少し高くなっているのでしょうか。一緒に飯場に向かったのは顔付の人ばかりのようで、道すがら拾って行きました。5時半に飯場について出発は7時半なので、2時間もの待機時間がありました。50室以上ある飯場も入寮者はわずか2名ということでした。

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 顔付の現金の人と一緒に行った現場は、だだっ広い敷地でした。昔の土方のノウハウや身体の使い方を思い出し思い出し働きました。仕事のペースはほどほどで、きついことはなかったのですが、鈍った身体に炎天下のコンクリ打ちはこたえました。

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 今回、久しぶりに行って気になったのは、現場の会社の人も、飯場で同席した労働者も、みんな「優しい」人ばかりだったということです。釜ヶ崎の労働者はもともと初心者に親切という印象はあるものの、だいぶ雰囲気が違いました。この日がたまたまそうだったのか、この10数年で変化があったのか、また仕事に行ってみたいと思います。