大阪城公園よろず相談

大阪城公園を中心に野宿者支援活動を続けている大阪城公園よろず相談のブログです。

2022年3月19日(土)第52回「センターの日」——センター周辺のゴミの片付けをします

センター周辺のゴミの片付けをします

 4/16(土)の午前中に、有志を募って、衛生的に問題のあるゴミを中心に片付けたいと思います。センターで生活しているみなさんのお話をうかがいながら、不要なものを選り分けて袋詰めして回収していきます。手配できるのはパッカー車1台なので、優先順位をつけながら片付けられたらと思います。どうぞ、ご協力のほどをよろしくお願いします。

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 前回のビラにも書いたように、センター周辺の不法投棄ゴミについて考えています。一体どこからどう手をつけていけばいいのだろうと、あれ以降も、何回か片付けてみたり、お話を聞いてみたりしています。

 一番大きな課題は、片付けたゴミをどうするかです。数袋程度なら定期的に持っていってもらえるゴミ籠の辺りに預ける形で何とかなっても、本格的に手をつけるとしたら、そういうわけにはいきません。

 また、実際に野宿しているご本人の話を聞いていると、立ち退きの後の生活の方が圧倒的に気がかりであり、ゴミなど二義的な問題なのかもしれないと感じました。衛生的な問題、ゴミの中で野宿せざるをえない状況への懸念というのは、どちらかと言えば周りで見ている人間の問題なのかもしれません。

 一方で、ゴミ問題は対話のきっかけになることも実感しました。最初の目的とか、思惑を忘れて、時間を気にせず話す相手がいる、相手の話を聞く。そうしたことが生活の基盤になっていることを、私たちはふだん忘れてしまっているのかもしれないと感じました。

 こうしたズレを埋めながら、立場の異なるもの同士が、ともに生きられる関係と場所を守っていかなければいけないのだと思います。

第52回「センターの日」と並行して

 「センターの日」と並行して、3月19日から21日の3日間、難波宮跡公園にてジェントリフィケーション生活相談会を開催しました。お金儲けのために公共空間を作り変えて、もともとの利用者がいづらくするようなことが大阪のあちこちで強引に進められています。

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 ふだん大阪城公園よろず相談の夜回りでお声かけするみなさんのところにも訪問して、3日間、食事をお届けしたり、お話をうかがったりしました。あからさまな圧力はないとのことですが、いずれ出ていかなければならなくなるのではと心配する声も聞きました。段階的に進められる極端な樹木の剪定や伐採、最初1ヶ月程度と告知されたのに3ヶ月経っても終わらないトイレの工事など、すでに無言の圧力は強まっているように思います。

 通りすがりの地域の住人の方にもお話を聞きました。「こんな計画、誰も知らないですよね」「このままの公園でいい、自然のままの公園がいい」という声が少なからずありました。「野宿している人に訪問相談はしないのか」「実は自分も昔ホームレスをしていたことがあって、心配している」と、相談の相談を持ちかけて来られる方もおられました。

 公園についてはいろんな考え方や立場があると思います。しかし、誰かが居られなくなくなるような公園は、結局は魅力のない公園になってしまうのです。「にぎやかなところがいいなら、USJのとなりに作ればいい!」とはもっともな意見です。要らないものを押し付け、必要なものを奪われる仕組みがあちこちで作られています。