またもや雨の回
第41回の「センターの日」はまたもや雨に降られました。それもかなり強い雨でした。立ち寄られる方も少なく、少しさびしい一日でしたが、高架下を屋根に、映画を少人数で見るのも悪くありません(駐輪場の掃除の邪魔をしてしまい、申しわけありませんでした)。
映画は「男はつらいよ 幸福の青い鳥」を見ました。ゲストで出ているのは長渕剛と志穂美悦子です。「女の気持ちのわからん人は好かん!」という言葉の意味がわからず、去っていく展開には思わずにやりとさせられます。
コロナの感染拡大が気になるので、炭火焼きができなかったのが残念でした。しばらくコーヒーとお茶菓子が基本になりそうです。
ポートレート写真展示
釜ヶ崎の写真を撮っているYさんの写真の展示もしました。A3サイズにプリントされたポートレートを48枚ばかり、駐輪場の柱に貼っていきました。大きくプリントされた写真を前に立って見ると、写された人物が語りかけてくるような不思議な魅力があります。天気の良い日にまた改めてやろうとお願いしました。
映画が終わった後も、1960年代の写真のスライドショーを再生していると、「これはここか?」「だいぶ古いな」といってお話を聞きました。「センターの日」では、いつも通りすがりで気取らずお話を聞けるのを楽しみにしています。
新今宮駅の向こう側
4月は「新今宮ワンダーランド」が話題になっていました。センターの東側から眺めると、ドヤの隙間から、2基のタワークレーンとともに建設中の星野リゾートのホテルの異容が迫ってきます。
労働者の街を見下ろすかのように、環状線の向こう側に観光客向けの巨大なホテルが建つことに、うそ寒さを感じずにはいられません。
一人ひとりの思いや生活をよそに街は変わっていくものであり、新たにやってくるものも悪いものとは限りません。
釜ヶ崎の街について、労働者の口から「こんな場所は無くした方がいい」という言葉を聞いたこともあれば、「仕事からここに帰ってくるとホッとする」という言葉を聞いたこともあります。
この街は「釜ヶ崎」と呼ばれたり、「西成」と呼ばれたりしますが、駅名としてしか聞いたことのない「新今宮」という場所はどこから現れたのでしょうか。
いろんなことがごちゃ混ぜのまま進められていきます。賛成、反対以前に、何かおかしいものに乗っかりたくはありません。もとより未来はわからないものです。わからないものにはわからない、おかしいことにはおかしいと思い続けることの先にも未来はつながっているのではないでしょうか。