大阪城公園よろず相談

大阪城公園を中心に野宿者支援活動を続けている大阪城公園よろず相談のブログです。

2022年7月16日(土)第56回「センターの日」——毎月の「センターの日」の一日

第55回「センターの日」のあらまし

 毎回、A3用紙に拡大コピーしたポスターをセンター周辺に貼ってまわっています。小さな洋犬2匹を散歩させている通りすがりのかたから、「何を貼っとるんや」と声をかけられました。センターを利用する労働者の声を聞くために月に一回、寄り合いをやっているのだと話すと、「もっとほかのことをせんとあかん、ゴミの片付けをせぇや」というようなことを言われました。ちょうどゴミの片付けの報告をした時のポスターがそばにあったので、「4月にみんなで片付けたんですよ」とお話ししました。「(役所は)どうせ解体するから、一緒にやればええと思っとるんかな」、「暮らしてる人もいるし、散歩して通りすがる人も嫌ですよね」、「そうやで」というやりとりをしました。最後には「がんばってや!」と笑って去って行かれました。

フードバンクからのいただきもの

 前回に引き続き、フードバンクのからのいただきもの、なかでも野菜類をあてにしていたのですが、時節柄、使いきれずに傷んでしまうので、野菜は断ったのだということでした。それでもいただいたものを活用して、今回も炊き込みご飯を仕込みました。

通りすがりの人びと

 炊き込みご飯の仕込みをしている時に、カートを引いた60歳くらいの女性が、これは何をやっているのかと訊ねてこられました。先月、いろいろ手伝ってくれたかたが、「今日は「センターの日」だよね?」「時間になったら、来るよ」と声をかけてくれました。ほかにも「初めてだけど、焼肉やるのかな?」とか、「第三土曜日のやつだよね?」と集まってきてくれました。

 人が少ない時に立ち寄ってくれた人が、何度か来たことがあると話してくれました。『トラック野郎』をやっていた時が初めてで、その後も2、3回、映画を観ているとのことでした。今は三徳に入っているから、参加するのは遠慮するとおっしゃっていました。「センターの日」に遠慮は無用ですが、立ち寄ってそんな話をしてくれるのはうれしかったです。

映画

 映画は『北国の帝王』という1930年代のアメリカの渡り労働者が活躍するものを選んだのですが、吹き替えが途中で切れてしまって、ふつうに観ることができず、申しわけありませんでした。次からは、釜ヶ崎が舞台となっている映画を何本か観ていこうかと考えています。

中島敏フォトアーカイブ

 中島敏フォトアーカイブから厳選した写真も引き続き展示しました。1970年代の露店や、路上で寝ている労働者の姿が写っているものを選びました。「昔から、路上で寝ている人はいたんだなって、思いました」と話すと、「昔からおったよ!」と当時の話を聞かせてもらえました。三角公園の周りには写真に写っているより、もっとたくさん人がいたそうです。若い人も多かったし、露店ももっと活気があったとのこと。この頃もやはり、泥棒市的な怪しさが満載だったようです。

毎月の「センターの日」の一日

 とりあえず「センターの日」はゆるく、交流もできる場として、第三土曜日に毎月やっているから、冷やかしに来てもらうくらいがちょうどいいのだと思います。「センターの日」をやっていることで、労働者のみなさんはもちろん、釜ヶ崎に関心を持ついろんなかたたちと知り合うことができました。こうやって毎月やっていきます。

はなままからおにぎりの差し入れをいただきました。ありがとうございます。