大阪城公園よろず相談

大阪城公園を中心に野宿者支援活動を続けている大阪城公園よろず相談のブログです。

2018年12月29日(土)年越しそば

 2018年最後の寄り合い仕舞い、年越しそばを行いました。

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 16時頃から準備をはじめて、開始時間の17時にはすっかり暗くなっていました。ガラガラの商業施設を尻目に、市民の森の暗がりの中でポケットライトを灯してそばを食べました。

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 焦がしねぎが良かったのか、揚げ物類が良かったのか、驚くほどそばが美味しく、凍えていた体も芯から温まりました。

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 バッテリー駆動のプロジェクターとスクリーン、ノートパソコンを用意して、1930年代のアカデミー賞受賞の名作『シマロン』を上映しました。「誰のものでもない土地」を取り合う開拓時代から大都市が出来上がるまでの歴史をなぞる叙事詩でもあります。

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 いつもはあちこちで寝ている仲間も一堂に会して楽しいひと時を過ごしました。一人一人が自分の居場所をもっていて、そこを訪れ続けることがその場所と場所をつないでいき、都市につながりを浮かび上がらせることがほのかに実感させられます。

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 2019年もこのつながりを大切にしながら大阪城公園よろず相談の挑戦を続けていきたいと思います。

カンパのお願い

 大阪城公園よろず相談の活動に賛同いただける方はカンパにご協力いただけると幸いです。以下の口座まで振り込みをお願いします。活動に関心のある方は一声おかけ下さい。夜回りや寄り合いのほか、哲学読書会やソフトボール大会などの活動も行っています。

郵便振替

記号14080
番号32204771
大阪城公園よろず相談

郵貯以外からの振り込みの場合
店名 四〇八(ヨンゼロハチ)
店番 408
預金種目 普通預金
口座番号 3220477

2018年12月20日(木)夜回り・ネズミ退治外伝 管理会社との戦い──水道料金編①

ネズミ退治外伝 管理会社との戦い──水道料金編①

 数回にわたってお届けしたイタチごっこ・ネズミ退治シリーズの裏には悪徳管理会社との戦いがありました。

 うちの賃貸マンションは所有者がよく変わるようで、住みはじめて10年のあいだでも2度変わっています。最初の管理会社は「A社さんなら安心ですよ」と不動産屋が太鼓判を押していましたが、変わるごとに管理会社のダメさ加減が増していきました。

 2016年7月から管理を引き継いだC社は2ヶ月に1回の水道の検針をさっそく忘れました。ふだんと比べて請求額が多すぎるので問い合わせると「検針がひと月遅れになったため、3ヶ月分になっている。次回の請求額は1ヶ月分だけになるので、平均すれば“ほぼほぼ”同じ額になると思います」との回答です。

 一つ前のB社もいいかげんな会社でしたし、いきなりミスをやらかすC社もすぐには信用できません。3ヶ月分の請求額だとしても高すぎるように思われました。そこで水道料金の振り込みは次の請求まで保留しておき、翌月、4ヶ月分の水道料金を確認したところ、明らかに過大請求であるように思われました。

 ふたたびC社に問い合わせ、B社から引き継いだ時の検針の数値、ふだんの1ヶ月遅れ時点での数値、今回の数値を聞き出しました。今度はインターネットで大阪市の水道料金表を探したり、水道局に問い合わせたりして、水道料金の試算方法について調べました。

 戸別の水道料金は現在、水道局が検針して1ヶ月ごとに請求されます。ただし、マンションのような集合住宅の場合、集合住宅単位の水道局の検針・請求に対して管理者が支払い、入居者それぞれから徴収するやり方もあります。この場合、入居者への請求は2ヶ月ごとにまとめて行っても構いません。

 ただし、注意が必要なのは、大阪市の水道料金は使った量が多いほど高くなるように設定されているところです。大阪市の水道料金の試算表は1ヶ月単位の料金を算出するためのものであり、これに2ヶ月分をそのまま当てはめてしまうと、2ヶ月分の平均額を足した額(2か月分÷2×2)よりもかなり高くなります。それどころか、A社は3か月分の使用総量を1か月分の料金表で計算して、素知らぬ顔で請求してきていたのです。(つづく)

年越しそばのお知らせ

 2018年12月29日、夕方5時より、年越しそばで忘年会を開きます。いつも寄り合いをしている市民の森でお待ちしています。今年最後の四方山話で盛りあがりましょう。

第14回「センターの日」のお知らせ

問いかける言葉を探して

 この一年かけて、労働者が置かれた状況、労働者の思いを理解してきました。今私たちは労働者に問いかける言葉を探しています。

 この言葉は、労働者に問いかけるものであると同時に、私たち自身の考えを問うものでもあります。私たちは共に立つことで切実な本音を見出せる場所を探しています。私たちはその場所がどこかは知っているはずなのに、まだそこに立つことができずにいます。

 これからは労働者との関係を作ることをより意識していきたいと思います。未来に何かを願えるとすれば、関係が紡ぎ続けられた先にしか見出せないはずです。

場所・日時のご案内

 JR新今宮駅西口から地上に出て、国道の向かいのあいりん総合センター正面付近で、2018年12月15日(土)14時から17時に実施しています(毎月第三土曜日)。ブルーシートとこたつ、コーヒーの焙煎の匂いを目印にお越し下さい。

これまでの「センターの日」

 これまでの報告はこちらです (第1回 第2回 第3回 第4回 第5回 第6回 第7回 第8回 第9回 第10回 第11回 第12回 第13回)。

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2018年12月6日(木)夜回り・サンタ服の人達帰る日が落ちた公園

(尾崎放哉の句「青服の人等帰る日が落ちた町」をもじって・・・)

 こんばんわ、よろず相談です。

 2025年大阪万博が決まって、なんともいえない憂鬱が襲ってきました、といえば非国民のそしりをうけてしまいそうです。テレビも新聞も諸手を挙げて騒いでいるのに、なんだか気が乗らないことこの上ない心境です。

 先日の寄り合い(12月2日)の日は、ここ数年恒例化しているサンタランの日でした。サンタクロースの衣装を来た人々をたくさんみかけました。楽しそうというより、なんだかな、と思ってしまうまたまた招かれざる客のよろず相談です。難病の子どもにクリスマスプレゼントを贈るチャリティイベントらしいのですが、それを知ってもますますどうも気が乗らない。善意というものがみんなおそろいのサンタの衣装の形をとって表現されている気持ち悪さもあり、単に衣装もったいない、というのもあり、ハロウィンだのクリスマスだのマラソンだのトライアスロンだの、オリンピックだのイルミナージュだのカジノだの屋台村だのなんだのかんだの、あちこちで鳴り響く狂騒曲に耳を塞ぎたくなります。ただ静かに暮らしたい!

 活性化活性化と、騒ぎ立てないでくれ!「立ち止まらないでください」とはよく言ってくれたものです。「ここは寝るところではありません」「座り込み禁止」などなど停滞を禁止する文言が町中に溢れていませんか。

 立ち止まりたいし、寝たいし、座り込みたい・・・活性化したくない!

 活性化こそ国民の義務!タダ意味もなく立ち止まる、寝る、座り込むなどの停滞を引き起こす行為は、罪だー。禁止だー。

 けれどまただ、無為に生きているという、それもまた、人のありようではありませんか。

2018年11月17日(土)第13回「センターの日」──問いかける言葉を探しています

 2017年11月からはじめたこの「センターの日」も一年が経ちました。労働施設の仮移転にともなうセンター閉鎖の期限が具体的に示されたのがこのころでした。

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 大阪市内の野宿者支援に取り組む私たちにとって、釜ヶ崎は必ずかかわりのある場所でありながら、活動の中心ではありません。しかし「センターがどうなるかわからない」という時に、何もせずにいることはできないと思ってはじめたのが「センターの日」です。

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 センターという場を借りて勝手にはじめた「センターの日」。「フロアにいきなりこたつを設置してもすんなり受け入れてしまうのがセンターではないか」という予測がありました。大学の先生が行う聞き取り調査やグループワークのような改まった形ではなく、まずセンターの日常に入れてもらえるようなかかわりを考えました。

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 月に一回、数時間の取り組みで「センターの日常にかかわっている」と言えるのかという懸念もありました。今年の6月からは一人ひとりにお話をうかがいに出向く「昼回り」もはじめました。たかが月に一回、しかし、「次回のセンターの日はどうしよう」と考えているうちに一ヶ月が経つというふうに、私たちの日常のなかでセンターとのかかわりを意識した時間が繰り返されるようになりました。

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 「センターの日」のなかで、「自分たちが悪いんだから仕方ない」と否定的な言葉ではじまるけれど、その次からは溢れるようにいろんな考え、いろんな経験を聞かせてもらうことができました。なんとかして今を生きている労働者がここにいるのに、未来の計画がやたら前向きに語られるという落差が感じられるようになりました。

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 一年が経つうちに、労働者のみなさんが置かれた状況、みなさんの考えや思い、社会の動きとのすれ違いを少しずつ理解することができたように思います。しかし、理解が深まれば深まるほど、答えのわかっている問いかけはできなくなってきました。

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 今必要なのは、労働者のみなさんの胸の内にある言葉を見つけ出すことではなく、労働者のみなさんが今生きている切実さの現在をぶつけたくなるような「問いかける言葉」を、私たち自身が探すことだと思います。釜ヶ崎の労働者を排除している壁をこちらから破るための言葉を探しています。

カンパのお願い

 大阪城公園よろず相談の活動に賛同いただける方はカンパにご協力いただけると幸いです。以下の口座まで振り込みをお願いします。活動に関心のある方は一声おかけ下さい。夜回りや寄り合いのほか、哲学読書会やソフトボール大会、「センターの日」などの活動も行っています。

郵便振替

記号14080
番号32204771
大阪城公園よろず相談

郵貯以外からの振り込みの場合
店名 四〇八(ヨンゼロハチ)
店番 408
預金種目 普通預金
口座番号 3220477

2018年11月15日(木)哲学読書会再開に向けて

 5月17日を最後に半年近く中断していた哲学読書会を再開しようと、飲み会がてら集まって話し合いました。

 中断しているあいだもKさんとは「最近何読んでる?」と情報交換していました。シュタイナーの『自由の哲学』のあと、『笑い』で触れたベルクソンについて関心が高まっていました。ベルクソンを読みたいという思いは一部であるものの、全員で読むとなると少し難度が高いように思われました。

 そこで、Kさんが図書館で見つけて良さそうだと思った『ベルクソン哲学の遺言』という概説書を取り上げることにしました。ベルクソンは、自分の死後は許可した本以外は絶版にするように徹底して指示する「遺言」を残していました。著者はベルクソン最後の著書である『思想と動き』がまた遺言として読み解けるという視点から、ベルクソンの主要著書と言われる4冊を読み解いていきます。

 まだ日程は決まっていませんが、年明けの再開を念頭に各自読み進めていくことにしました。

2018年12月2日(日)寄り合い──今年も暮れていくと思うにはまだ早い暖かい12月

 12月とは思えない暖かい空気の中で寄り合いを行いました。毎年恒例の「サンタラン」の参加者の姿がちらほら見られました。

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 写真を撮るのを忘れたため、持ち寄りごはんは食べ荒らされたものしか残っていません。今回は全体的におかずがかぶり気味でしたが、煮物のお汁が美味しくいただけました。

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 前回の夜回り辺りから少しずつ倒木の片付けがはじまりました。と言っても、切り刻まれた丸太があちこちに積み重ねられているありさまで、切り株もそのまま残されています。

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 あいかわらずすごい人出で、臨時駐輪場は自転車でいっぱいです。観光客だけでなく、周辺住民の方も多いのでしょうか。

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 11月は寄り合いがなく、12月頭にずれ込みましたが、年末には大阪城公園で年越しそばをやろうという話になりました。「今年も暮れていく」と思うにはまだ早いゆったりした時間を過ごしました。

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