難波宮跡公園のテントが一軒なくなりました。2021年頃まではたまにお会いすることがありましたが、2022年に入ると、ビラは無くなっていても姿を見ることはなくなりました。そして、数ヶ月前からもう戻っていない様子がうかがえました。うわさではどこどこにいるらしいと聞くのですが、確かめられていません。
難波宮跡公園の公園PF I(営利目的民間委託)の募集が2022年2月末に明らかにされ、それ以降、少しずつ排除が進みました。東側のフェンスが取り払われて空き地になり、あからさまな樹木の伐採が行われました。「今ならいい条件で生活保護が受けられるよ」と、大阪市の職員が言ってきたという話も聞きました。
2022年3月に行ったジェントリフィケーション生活相談会の聞き取りでは、「この公園は今のままの公園がいい」とか、「野宿している人の相談にのってあげて欲しい」など、難波宮跡公園をふだんから利用している地域のかたからの声もありました。
昼間に公園のそばを通りすがると、楽器の練習をしていたり、犬の散歩に訪れていたり、多くの人たちが思い思いにすごしている様子がうかがえます。お金を出して買うようなものではない価値がこの公園にはあるのに、お金になる価値を植え付けるために木を切り、土を掘り返そうという人たちがいます。
公園は誰のものなのでしょうか。誰のものでもないなどとはよく聞く言い回しですが、公園は公園を必要とする人のためのものです。この公園でなければ困る人たちのためにあるのだと思います。