大阪城公園よろず相談

大阪城公園を中心に野宿者支援活動を続けている大阪城公園よろず相談のブログです。

2024年1月4日(木)夜回り・警備員とパークセンターに追い出しの権限はありません

 2023年末、12/21の夜回りで「大阪城公園で野宿をしてはいけないから、別の公園に行くように」とたびたび警備員から圧力をかけられているという相談を受けました。どこに行っても「よそへ行け」言われるのは「死ねと言われているのと変わらない」とは本人の言葉です。

 警備員とパークセンターに追い出しの働きかけをする権限はありません。そのような働きかけは「やってはいけない」ことだと、パークセンターの責任者自らが明言しています。

 2015年の大阪城パークマネジメント事業開始以降、排除の圧力が強まることが懸念されました。2016年には市民の森の東屋が閉鎖され、そこで野宿していた人たちが追い出されました。この時、大阪城公園事務所は東屋の閉鎖は「大阪市が一体として決定した」と意味の分からないことを言っていました。ところが、建設局に問い合わせたところ、解体を急ぐでもない東屋の早まった閉鎖は大阪城公園事務所の要請で決まったことが分かりました。

 パークマネジメント事業がはじまって、新しく野宿する人には警備員が声をかけて追い出しているという報告を受けていました。しかし、パークセンターはこれを否定していました。パークセンターは嘘をついていたのでしょうか。もちろん、そんなことはないと思います。コンプライアンス(決まりを守ること)が徹底されていないために起こったエラーなのでしょう。

 どのような取り決めがあろうとも、他に行き場所がなく、公園を避難場所にしている人を追い出す権限など、誰にもありません。そのことが分かっているからこそのパークセンターの立場なのです。人の命を脅かす決定など、堂々とするわけにはいかないことを行政もよく分かっているのです。これは法のグレーゾーンなのでしょうか。いいえ、必要な対応が守られているだけなのです。

 大阪市にもパークセンターにも引き続き野宿生活を送る人たちへの配慮を求めます。