大阪城公園よろず相談

大阪城公園を中心に野宿者支援活動を続けている大阪城公園よろず相談のブログです。

2019年11月24日(日)寄り合い──市民の森にも忍び寄る管理の手

 雨が降るかもしれないということで、開催が危ぶまれたものの、土曜日の早い段階で天気予報は晴れを報せてくれました。

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 冬の寄り合いの定番──というわけではありませんが、夕飯で多めに作ったというおでんをメインに、いつもの炊き込みごはんもいただきました。大阪城公園のAさんが用意してくれた焼き餃子もあります。

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 あいもかわらず大阪城公園は観光客にあふれているように見えます。しかし、市民の森に足を踏み入れれば、一人で公園をおとずれ、ベンチで時間を潰している人たちの姿も少なくありません。

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 商業施設やイベントで埋め尽くそうとも、公園という場所が培ってきた雑多な包容力は来る人を拒んではいないのです。ここにまだ希望はあるのかもしれません。

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 ところが、どうやら大阪城公園では水面下で排除の圧力が高まっています。G20以降になるでしょうか、今年の後半は野宿する人たちが減ってきていました。ここに来て、荷物を勝手に処分されたとか、交渉を通して黙認されていたことが締めつけに転じてきています。

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 具体的には今年は12月1日(日)に開催された大阪マラソンがあります。今年は大阪城公園内の一部が立ち入り禁止ゾーンに指定され、大会本部に占有されることになりました。その多くが市民の森にあたり、あからさまな追い出し勧告がなされています。これを機に市民の森をあたかも「イベント用の空きスペース」のように管理されはじめる可能性は高いと思います。

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 クール・ジャパン・パーク大阪の運営には怪しいところがあるらしく、訴訟を起こす余地があるとも聞いています。しかし、その担い手は誰なのでしょうか。私たちの目から隠されているものがたくさんあります。それらを見つけられる場所があるとしたら、その一つは私たちの公園にあると思います。

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 寄り合いにはいつものように、生活保護を受けている仲間も楽しみにして参加してくれています。みんなで暮らせるグループホームを作ろうなどという話でも盛りあがりました。

 最近、夜回りや寄り合いに顔を出してくれる、ネットカフェ生活者のNさんもきてくれました。Nさんの仕事探しのエピソードや普段の生活方法など、興味深い話をお聞きしました。一緒に話していたAさんが「生き切ることが大切」「懸命と一生懸命は違う!」「生き切るためには一汁三菜のごはんを食べることが大切!」と力説していたのも面白かったです。

 この魅力的な人たちと出会える場所を守ることは、まずそのような人たちと出会うことにあると思います。出会うことが、出会う場所を守ることであり、その意味でもあるはずです。