大阪城公園よろず相談

大阪城公園を中心に野宿者支援活動を続けている大阪城公園よろず相談のブログです。

2022年6月9日(木)夜回り・役所で起こる小さなつまづき

 一昨年、日本在住の人びとに一律10万円が支給された特別定額給付金に続いて、今年は住民税非課税世帯等に対する臨時特別給付金が支給されています。特別定額給付金のときは、住民票と関係なく支給すべきだという運動がやや盛り上がりましたが、今回はそういう話は聞いていません(他人事のように言っていますが)。

 結局、大阪では釜ヶ崎にある夜間シェルターに住民登録することで、野宿生活を送る人も受けとれるようになりました。今回も同じやり方で申請し、受けとることができます。よろずでは、ひきつづき受給のお手伝いをしています。前回は、シェルターで書類をもらったあと、区役所に住民登録に行き、その場で申請すると、「お金を受け取る日を教えてもらうために窓口に来る日」を伝えられました。つまり、実際にお金を受けとるために最低3回は区役所に行かなければならず、なんとも回りくどいことをするものだと思いました。

 今回は、すでにシェルターに住民登録していれば、シェルターに届いた申請書を返送し、しばらくして届く支給決定通知を待って区役所に取りに行けばいいので、さほど手間はかからないように思われました。ところが届いた決定通知書を見ると、お金を受けとりに行く日時が指定されており、それ以外のタイミングで区役所に行っても受けとることができないというのです。もっとも、チャンスが一度しかないわけではなく、通知書が再度郵送されてくるので、新たに指定された日時に取りに行くことになります。しかし、そのタイミングを逃すと、同じことのくりかえしです。

 みんなふだん仕事をして野宿している場所はバラバラで、釜ヶ崎に郵便物が届くのをひんぱんに見に行けるわけではありません。これなら前のやり方のほうがまだマシだったかもしれません。野宿生活をしている人たちへの配慮を、今回もしっかり行政に要求していくべきだったと、今さらながら反省しました。生活保護の申請に行くと、水際作戦にあうことがありますが、それ以外にも、野宿生活をしていると、こんなふうに小さなことでつまづいて、役所とかかわるのが嫌になってしまうのかもしれないと思いました。

 今月の寄り合いは6月19日(日)を予定しています。役所での経験談をみんなで共有してみませんか。