大阪城公園よろず相談

大阪城公園を中心に野宿者支援活動を続けている大阪城公園よろず相談のブログです。

2023年7月20日(木)夜回り・イライラしてもムダな場合はあるけれど

 最近、イライラしてもムダなことにイライラしているなと気づくようになりました。たとえば人通りの多い道で前を歩いている人がノロノロ歩いていて、「なんだこいつ、周りの迷惑も考えずに。どけよ!」などと思う状況を考えてみましょう。おそらく、そのようにイライラしたところで相手にテレパシーは伝わらないし、相手も別に嫌がらせしてやろうとしてノロノロ歩いているわけではありません。

 また、この場合はたまたま自分が被害者、相手が加害者となっていますが、ある瞬間には知らないうちに自分が誰かにとっての加害者ととらえられて、イライラを向けられているかもしれません。その時、自分はいい気持ちでのんびり歩いているのかもしれないし、憂鬱な気持ちで足取りが重いのかもしれません。あるいは、さらに自分の前にいる別の人に道を阻まれてイライラしているところかもしれません。

 もしかすると、ものすごく幸せな気分でゆっくり歩いている人もいるかもしれませんが、その人を追い越せないのは道が狭いからだし、その人が道の真ん中を塞いでいるからといって、イライラしていない時のあなたであれば、気にもならないでしょう。

 確かにイライラしてもムダな場合、怒っている人に正論を言ったところでさらに嫌な思いにさせられるだけであること、相手を立てておいた方が消極的にではあっても有益であろうという原理は理解できます。しかし、「何事においてもそのように心がけて生きるべきだ」と言われると、それでいいのかなと疑問に思える部分が出てきます。おかしいことはおかしいと言うべきだし、怒るべきところでは怒れないとダメだと思うのです。

 しかし、その「べき」時を正しく知るためには、まず基本的な姿勢を改めてみる必要があるのかもしれません。また夜回りや寄り合いの際に、みなさんのお考えも聞かせて下さい。