大阪城公園よろず相談

大阪城公園を中心に野宿者支援活動を続けている大阪城公園よろず相談のブログです。

2018年8月19日(日)寄り合い──今夏もそうめん大会(?)

 8月の寄り合いの持ち寄りごはんは毎夏恒例のそうめんにしました。今回もAさんがそうめんつゆを用意してくれました。おろし生姜も用意してくださり、「生姜は夏に食べても冬に食べてもいい」と格言のようなことを言っていました。

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 よろずのKさんがいつも用意して炊飯器のまま持ってきてくれる炊き込みご飯もおいしくいただきました。

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 よろずではこの前の週に大飯郡高浜町に研修旅行に行きました。対岸には4基の原子炉、足元の海は驚くほどきれいでした。

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 一緒に行った野宿の仲間も研修旅行を満喫してくれていたようです。

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 森之宮側では、水路の工事がはじまりました。あいかわらず何の告知もなく、何ができるのかも明かさないままに突然着手されます。

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 森の木を切り払って建てられたベーカリーやカフェが轟音をあげてエアコンの排熱を吐き出している姿は商業主義の暗部といったところでしょうか。公園にエアコンは要りません。

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2018年8月16日(木)夜回り・ネズミ駆除業者出動の巻

 久しぶりにわが家のネズミ対策の話を書きます。食料を戸棚やフタつきの容器に隔離したところ、食物への被害はなくなったものの、今度は壁や柱を削り、穴を開けて血路を開こうとしはじめました。もはや素人の限界と、プロに依頼することを決意するところまでが前回のビラ(5/10)のおさらい。

 インターネットで調べるとさまざまな駆除業者がさまざまな情報を発信しており、どこを信用したものかわかりません。「どこで死ぬかわからないから殺鼠剤は使わない」という業者もありましたが、マンションの管理会社側に用意されたこの業者は「ネズミの捕獲は極めて困難であり、殺鼠剤を使うほかない」というスタンス。殺鼠剤を使うにしても、子どもがいる家では特に屋内には設置したくないということで、天井裏に通ずる点検口を設けることになりました。業者の方が点検してフンがたくさん落ちているといいます。以前お伝えしたように、年末年始は天井裏を駆けまわるネズミの足音に悩まされていました。フンが落ちているのは当然としても、超音波発生装置を使うようになってからは天井裏の物音は落ち着いていました。すでに本命は屋内であるところで、天井裏に毒餌を置いて意味があるのでしょうか。

 業者さんはさすがにプロで、ペンライトで方々を照らして痕跡を見つけ出します。トイレのドアの下の隙間にも、ライトで照らすと爪で引っかかれた形でホコリが削れています。成体になっても人間の親指が入るくらいの高さがあれば入り込めるのだそうです。また、1メートルは飛び上がれるし、2メートルは余裕で飛び降りられるとのこと。ただし、戻れないところへは決して飛び降りない知恵も持ち合わせています。また「水さえあれば3ヶ月でも生き抜ける」そうなので、兵糧攻めは現実的ではないことが改めてわかりました。

 そうやってベテラン社員があちこち確認していると、なんと冷蔵庫の下に隠れているネズミが見つかりました。こうして駆除作業第1回目にして急遽、捕獲作戦に入ることになりました(つづく)。

「センターの日」のご案内

 釜ヶ崎のセンター1階で毎月第三土曜日の14:00〜17:00にコーヒーやお菓子を出して寄り合いをしています(8月は18日)。近くまで来られた際は気軽にお立ち寄り下さい。弾き語りや懐かしい写真の展示などもしています。

 

第10回「センターの日」のお知らせ

 第10回「センターの日」を8月18日(土)14:00〜17:00に行います。

 前回に引き続き、特別企画のかき氷を行います。センターにこたつを置き、センターでかき氷をしたのは後にも先にも「センターの日」だけでしょう。あなたも歴史に参加してみませんか。

 3階でのビラまき(昼回り)では労働者の面白い話を聞かせていただけるかもしれません。数々の闘争の記憶と経験を持つ労働者の声にいっしょに耳を傾けましょう。

 コーヒーの焙煎に興味のある人、似顔絵を描いてみたい人、弾き語りをしたい人、0円ショップをしたい人などなど、「センターの日」では労働者の胸を借りた飛び入り持ち込み企画を歓迎します。

 センターからこの社会を見渡す時間を私たちといっしょに作っていきましょう。

 これまでの報告はこちらから(第1回 第2回 第3回 第4回 第5回 第6回 第7回 第8回 第9回)。

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2018年7月21日(土)第9回「センターの日」──この街に宿る力とは

 暑さのいや増す7月の「センターの日」は、発電機を持ち込み、業務用の機械でかき氷を作って提供しました。人によっては2杯、3杯とお代わりを求められて、いつもよりも長い待ちの列ができてご好評いただいたようです。

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 昨年11月、センターにこたつを設置して寄り合いをはじめ、翌12月の第2回では、帰りがけの管理職員に「こたつを置くなんて前代未聞や!」と叱られました。第9回の「センターの日」は新たな「前代未聞」を増やしてしまったかもしれません。

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 「事情があって愛知県から一昨日出てきたばかり」という方にもお会いしました。釜ヶ崎から仕事に行ったことがないというので、手配師の見分け方や現金の探し方などをお話ししました(仕事に行くことはできたでしょうか)。以前には、東京から歩いてやってきたばかりだとか、釜ヶ崎のことなど知らずに昨年末に香川県から出てきたが、ここでできたツレにいろいろ教えてもらったという方もおられました。「釜ヶ崎は人が来なくなった」などと言われますが、釜ヶ崎はあいかわらず流れゆく人の寄り場に違いありません。

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 1階と3階でお休み中の方にお邪魔している「昼回り」では、私たちがふだん余所で行なっている夜回りでお話ししたことのある方と再会し、お互いにびっくりしました。その方のツレの方に「自分たちがどうするかはともかく、センター閉鎖されたら「センターの日」はどうするの?」と問われました。どうお答えしたものかと困っていると、「……俺は続けて欲しいけどな(笑)」との言葉をいただきました。

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 今年の異常な猛暑で、現金に行くのは控えているが、涼しくなったら行くつもりだとか、「自分は契約を主にしてきたが、ここに帰ってくると肩の荷が下りたような気持ちになる。ここは土工の街、労働者の街だから」というお話も聞きました。前回のビラの裏面に書いたことに触れて「ここに実際に人がいるのに、ここにいる労働者のことを無視して建物の移転・建て替えの話だけが進んでいくのはおかしいと思う」とお話しすると、「……あんた今いいこと言った。そうかもしれん」とこの方はおっしゃっていました。

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 「何とかしたいけど、どうにもならない。わしらが若かったら闘争できたけど。大学生とか、もっと若い子が来てくれたらテレビも取り上げてくれていけるかもしれないが」という声も聞きました。

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 「センターの日」を続けるなかでセンターに集う人たちのたくさんの声を聞いてきました。あきらめているのか、いないのか。この街はなくなるのか、なくならないのか。確かなことは、ここにさまざまな人生を背負い、この街で生きてきた人たちの経験と記憶が集まっているということです。このことを一人一人が思い出すことが未来を切り開くはじまりのように思われます。

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 「まさかセンターでかき氷が配られるとは……」と、労働者のみなさんの度肝を抜くつもりでかき氷の準備をしました。「センターの日」などという得体の知れないことができてしまうこと、すぐに受け入れられること自体がこの街に宿る力を証明しているように私たちには思えます。

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第8回あいりん地域まちづくり会議について

 2018年8月8日(金)19時より西成市民館にて、いわゆる「まちづくり」の進捗について行政による報告会が開催されました。報告にあたったのは行政職員と大学教員を中心とした「有識者」でした。

 釜ヶ崎に暮らす人びとを対象とした地域の報告会であるにもかかわらず、その内容は当たり障りない事実関係の説明の域を出ませんでした。また、質疑応答の時間は設けられず、質問用紙に書かれたことを行政職員が恣意的に選別しながら部分的に回答するひどいものでした。また、この報告会が実施されること自体、十分な告知がなされていなかったようです。

 「活動家が報告を妨害するから」という理由で、このようなやり方が正当化されていました。しかし、例えば大阪市の住吉市民病院廃院の市民説明会でも、大阪市による十分な説明も納得のいく説明もなかったようです。つまり行政は「困った時のいつものやり方」をしているだけなのに、「お前らが悪い」ことにして、自己正当化しようとしているわけです。

 「ボトムアップのまちづくり」などとおだてられて、その気になっている「有識者」のみなさんがこんな報告会のあり方に疑問を持たないのが不思議でした。

カンパのお願い

 大阪城公園よろず相談の活動に賛同いただける方はカンパにご協力いただけると幸いです。以下の口座まで振り込みをお願いします。活動に関心のある方は一声おかけ下さい。夜回りや寄り合いのほか、哲学読書会やソフトボール大会、「センターの日」などの活動も行っています。

郵便振替

記号14080
番号32204771
大阪城公園よろず相談

郵貯以外からの振り込みの場合
店名 四〇八(ヨンゼロハチ)
店番 408
預金種目 普通預金
口座番号 3220477

2018年8月2日(木)夜回り・アボリジニの編み籠

こんばんは!よろず相談です。
 あまりにも暑い今年の夏です。天変地異と申しますか、地震があって、洪水があって、酷暑が続き、台風までもあり得ない進路をとって列島を舐めるように通過・・・日本列島はまるで平安時代末期のように、乱れております。いかに科学が発展しても自然にはかなわないというのは、日中、10分も道に立っていたらじゅうぶんに思い知らされるところですが、この自然の猛威に庶民が右往左往している間に、安倍政権は好き放題やりたい放題・・・。ほんまに世も末だ。。。と嘆こうにも暑さのせいで頭がぼーっとしてなにひとつ考えがまとまらない今日この頃です。
 さて、「大英博物館展100のモノが語る人類の歴史」という展覧会で展示された「アボリジニの編み籠」というものがあります。アボリジニはオーストラリアの先住民です。編み籠はアボリジニが何万年も伝統的な技術を用いて作り、使い続けているモノだそうです。アボリジニは住居を持たず、大地を移動しながら狩猟・採取の生活を続けてきました。住居を持たないので、この編み籠に生活道具を入れて持ち運んでいたということらしいのですが、一生を送るのに持っている財産と言えるものはこの籠に入るだけの物だけであったし、何万年もこのような暮らしを営み続けてきたことに私たちは驚かされるのです。また私たちは、都市文明が栄え、思想が生まれ、科学が進歩して人類は発展してきたと思い込んでいますが、このシンプルな一つの長い背負子籠を見て、「発展」とはまた別のもうひとつの人類の在り方―自然の一部として暮らしを営むという生き方が、実は人類の真の知恵だったのではないか???という考えがふと脳をよぎるわけです。しかし、この籠に価値を見出した西欧そのものがオーストラリア大陸を植民化し、アボリジニたちを迫害し、虐殺し、彼らの文化を奪った張本人なのですから、もう一つの人類の可能性など考えるだけでも、罪深い気もします。
 なんでこの寝苦しい熱帯夜に、アボリジニの背負子話やねん、と思われるかもしれません。
 ですが、夜回りでもときおり幸福について話をすることがあります。幸福とは何ぞや?
 乱れ狂う世の中で、今となっては背負子の夢をみることすらかなわないかもしれませんが、それでもこの編み籠は、充足することとか、幸福とはなにかを静かに語りかけているように思われるのは私だけでしょうか。

 

第9回「センターの日」のお知らせ

 第9回「センターの日」を7月21日(土)14:00〜17:00に行います。

 前回からはじめた3階でのビラまきを今回も行います。これまでの寄り合いに加えて、別の形での関係形成も続けてやっていきたいと思います。

 また、今回は特別企画も予定しています。ヒントはビラに隠されています。寄り合いでもビラまきでも、関心のある方の飛び入り参加は歓迎します。

 実際にその場に足を運び、向き合うことからわかること、気づけることを大切にしていきたいと思います。

 これまでの報告はこちらから(第1回 第2回 第3回 第4回 第5回 第6回 第7回 第8回)。

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2018年6月16日(土)第8回「センターの日」──昼回りはじめました

 第8回目の「センターの日」では3階でビラまき、声かけをさせていただきました。ふだん支援団体がやっている「夜回り」ならぬ「昼回り」です。

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 お寝み中の方には枕元にビラを置かせていただきました。何人かの方には声かけにこたえてお話をうかがうこともできました。聞けば、この「センターの日」の前日の金曜日に区役所の職員がセンターを回り、「来年3月の閉鎖までに身の振り方を考えてくれ」と言っていったとのことです。

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 現在、センターの中はもちろん、釜ヶ崎の町のあちこちに「新しくなって戻ってきます!」と赤い矢印が左右に丸く配置された大きなポスターが貼られています。その横には「工事のスケジュールイメージ」「本移転に向けた機能検討の整理一覧」という2つの図も添えられています。かまやんは「え〜 戻って来るんかい! 知らんかったぁ!」と叫んでいます。

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 この日、私たちがお聞きしたところでは、「センターが閉鎖されたら、どこかへ移動するしかない」「ギリギリになるまでどうするかは保留していると思う」など、苦衷がうかがえました。先行き不透明な状況では、身の振り方を考えようにも考えようがありまません。次のような直接的な怒りの声もありました。

「一番なんとかして欲しい人がほっておかれている。センターの閉鎖について、一年前に自分たちになんの相談もなかった。それを今になって決定事項として言って来た。3月で閉めるから行き先を考えろと。そのことには腹が立つ。」

 釜ヶ崎の中に無料駐輪場がやたらと増える一方で、センターの向かいの路上は放置自転車の保管スペースになっています。そのフェンスにもこのポスターは貼られていて、どこまで実現するのかわからない理想が添付図につめこまれています。

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 はっきりしているのは「センターが取り壊されて、別の建物ができる」ということだけです。そこにいる労働者をほったらかしにして、建物をどうするかという話ばかりが進んでいきます。結局これまでと何も変わっていないのだなと呆れる思いです。

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 1階ではいつものようにコーヒーを出しました。今回、焙煎から現地で行ったところ、メキシコはチアパス州産コーヒー豆の香りがセンターの隅々まで届いていたようです。うまく焙煎されれば、砂糖を入れなくても甘みが出ます。

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 ある方からは「高知に行ってきたから」と「“高知” ふるさとの味」とパッケージに記載された芋けんぴを差し入れしていただきました。この芋けんぴがコーヒーの香りを引き立てて、とても美味しかったです。

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 毎回来てくださる方や、2度目、3度目という方も増えてきました。これまでのギター弾き語り、壁面写真展に加えて似顔絵描きもはじめました。普段どおりのセンターの姿から少しずつでもここから見える風景に気づいていきたいと思います。気軽にお立寄りください。

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カンパのお願い

 大阪城公園よろず相談の活動に賛同いただける方はカンパにご協力いただけると幸いです。以下の口座まで振り込みをお願いします。活動に関心のある方は一声おかけ下さい。夜回りや寄り合いのほか、哲学読書会やソフトボール大会、「センターの日」などの活動も行っています。

郵便振替

記号14080
番号32204771
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