大阪城公園よろず相談

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2020年6月11日(木)特別定額給付金に関する追加の要望書

大阪市長 松井一郎
2020年6月11日
大阪城公園よろず相談・釜ヶ崎センター開放行動・釜ヶ崎トロールの会・長居公園仲間の会

要望書
 住民登録が消除されるなど大阪市内に住民登録のない野宿者などに対する定額給付金受給の条件として、大阪市は自立支援センターで住民登録するよう回答している。
 自立支援センターなどの収容施設に入ることを定額給付金の受給の条件とすることは、住民に条件なく定額給付金が受給できるようにするという政府の方針から逸脱する差別であり到底認められるものではない。また公式統計でも大阪市内に1000人以上の野宿者がいる中で、追加入所可能なのが50人程度の定員でしかない自立支援センターを、総務省は住民登録の設定場所として勧めている。これは、全ての人に定額給付金を給付するという職務を放棄していると言わざるを得ない。簡易宿泊所でも住民登録できるようにしているのであれば、あいりん臨時夜間緊急宿泊所(シェルター)でも住民登録が行えるようにするべきである。また、住民登録が大阪市内になくても、DV被害者のように野宿者などに対して大阪市や支援団体で確認書を発行して定額給付金を支給することも実現できる。また無戸籍者のように巡回相談や行政相談の記録を本人証明にすることもできるはずである.。2007年に大阪市が約2100人の住民登録を職権消除したが、それまで住民登録ができていた、ふるさとの家、釜ヶ崎支援機構、釜ヶ崎解放会館に再び住民登録ができるようにするべきである。あくまで住民登録を定額給付金支給の条件とするならば、だれもが住民登録できる場所を大阪市は確保するべきだ。
以下、要求する。

  1. 総務省に対し、住民基本台帳への登録にこだわらない特別定額給付金の支給の道筋を求めること。
  2. それが難しい場合、定まった住所を持てない者に対し、住民基本台帳への登録を可能にする代替手段を現場の運用によって実質的に確保すること。
  3. なお、これらの要望の実現には、定額給付金担当はもちろん、市民局総務部住民情報グループ、福祉局自立支援課ホームレス自立支援グループの参加が最低限必要である。考えられる最大限の努力を行なったか否かの報告と説明は、上記の3者出席のうえ、行うこと。なお、上記の3者からはできれば課長級以上の職員が出席すること。