マラソンで隔絶された森の中で
全国的な冷え込みが予測され、近畿地方でも雪が降る可能性が高いという話でしたが、明るい日差しの下でゆったりとした雰囲気で寄り合いがの場を持てました。
昨年と同様、1月の寄り合いは大阪女子国際マラソンの日に当たりました。大阪城公園内もマラソンコースになっており、寄り合いをしている市民の森の横の園路を報道の車両やランナーが走り抜けて行きました。
交通規制がなされた森ノ宮駅前は多くの人の姿がありましたが、人の行き来ができないせいで大阪城公園内に入ると逆に外界から隔絶されたようでした。
夜回りの際の打ち合わせでは普通の持ち寄りという話だったのですが、よろずメンバーのHさんとKさんから希望があり、これもまた昨年と同じくおでんになりました。
揚羽屋からお惣菜をいくつも差し入れをいただき、美味しくいただきました。どれも好評でした。
3年ぶりの再会
今回は久しぶりに再会できたHさんが来てくれました。もともとは東屋で寝ていた人で、東屋が閉鎖されたあとは釜ヶ崎はもちろん、扇町や天王寺公園など、あちこちで野宿していたそうです。
天王寺公園といえば、2016年に夜間閉鎖による追い出しがありました。Hさんはまさに追い出しされた公園入り口で野宿していて、テレビのニュースで顔と実名をでかでかと流されてしまったそうです。当時のニュースのテレビ画面のキャプチャー画像を保存していたので本人に見せると、やはり彼でした。
私たちは気づきませんでしたが、「センターの日」をやっているところを見かけていたことも明らかになりました。2019年3月末のあいりん総合センター閉鎖を前に、地域外に野宿できる場所を探しに出ている人も少なくないようです。かくいうHさんも落ち着き先を模索しているわけです。
Hさんの観察眼と、いろんな事実関係を踏まえた考察はとても興味深く、私たちが毎日の活動で少しずつ気づいてきたことをそのまま裏付けるような考察を聞かせてもらいました。
さらなる金もうけ主義
2019年2月オープン予定の「劇場」は、今日のマラソンに合わせて工事の鉄板を外したそうです。そうして現れた建物はどんな大したものかと覗いてみたら、何とも見すぼらしい建物だったと大阪城公園のKさん。これでクールジャパンを売りに攻めようというのだからお粗末です。
また、「劇場」の南側は新たにカイヅカイブキの一群が伐採されます。台風の倒木の処理も半ばで、あの台風でも倒れなかった木を倒木の危険性を理由に斬り倒そうというのです。また、切り倒したあとは市民の寄付金を元手にサトザクラを植えるとのこと。
要するに人を集めるのに都合のいいもののために今あるものを壊してしまおうというわけです。そもそもこの界隈は暖かい季節なら桜などなくてもシートを広げた家族づれがすし詰めになっているほどです。また、この伐採と植樹はパークセンターではなく、大阪市によるものであり、足並みそろえて推進されている様子がうかがえます。
来月の寄り合いではまた大阪城公園はどのような姿になっているでしょうか。遊具広場がまた閉鎖されて工事中だったことも気になりました。