こないだの寄り合いで「今野宿しているのは古くからいる人ばかり」だという話を聞きました。そういうその人も、他の人と比べれば若いほうではあるものの、ずいぶん長いこと野宿生活をされているということでした。
もちろん、新たに野宿生活をはじめる人がいないわけではないと思います。よろずで知っているだけでも、2021年頃に初めて野宿生活を経験したという人もおられます。しかし、実感としては分かる気がします。
最近『貧困の戦後史』という本を読みました。その本では戦後の貧困の「かたち」がどのように変化してきたかをたどっているのですが、社会が貧しければ貧しいなりに、豊かなら豊かなりに貧困は存在してきました。野宿する人の数が減ったとしても、貧困を異端視してその責任を個人化して帳尻合わせをする社会の仕組みは変わっていないのです。
根本的な構造が理解できたとして、では野宿者支援、野宿者運動はどうあるべきなのでしょう。この社会のあり方を簡単には変えられないまでも、いいようにやられているだけなのもマヌケな話です。
難しいことを考えるより、今が楽しければいいのだとか、今の自分の気持ちが大切なのだといえばそんな気もしますが、何も考えずにはいられないし、そうそう楽しくもなれないなら、そのような不条理があることをまず認めるところからはじめなければいけません。
そして、本当はいいようにやられているのは野宿者だけではないのだから、それを分かる人を集めなければなりません。