小さな村で反乱が起こっています。この反乱はいかにして討伐できるのでしょうか。
争われているのは一つの理念です。理念にはさまざまなものがあります。しかし、ここで争われているのは、そういった理念を貫いて孤立してしまう人を守ろうという理念です。そのような理念を貫くために、その村は作られました。
しかし、村が大きくなるにつれ、そのような理念を貫こうという人ばかりではなくなります。誰しも弱さを抱えているものだし、誰かのために孤立を引き受けようという人ばかりではありません。村には、そのような弱さを抱える人たちの孤立を憂える人もいます。理念に殉ずることのできない人たちの孤立が問題とされているのです。
二つの孤立があり、それぞれの孤立から人びとを守ろうという理念は、実は似て非なるものです。しかし、本来、この二つは対立させるようなものではありません。二つの理念が守ろうとしているのは違うものなのだということを相互に理解し、認め合わなければ、両方を守ることはできなくなってしまいます。
理念に牽引されて数々の困難を乗り越えてきた村は、大きな壁にぶつかっていて、しかし、内にあるこの壁を乗り越えられるかどうかが、いま問われています。
野宿生活は、強いられたものであれ、不可抗力的なものであれ、貫けば孤立を招く苦難の道です。どこへ向かうのかも分からないこの道にも約束された場所があるのだと思えばこそ、歩むことができるのではないでしょうか。野宿生活が過酷であることと孤立が人を追い込むこともまた別の問題なのです。
次回の寄り合いは9月25日を予定しています。