大阪城公園よろず相談

大阪城公園を中心に野宿者支援活動を続けている大阪城公園よろず相談のブログです。

第51回「センターの日」——ゴミの山を見ていて

第51回「センターの日」のあらまし

 2月の「センターの日」はあいにくの雨でした。そんなにたくさんの人は来ないだろうということと、雨の中で炭火焼きをするのは大変であるということで、白湯スープを作りました。鶏肉と大根を具にして、フードバンクからたくさんいただいた白湯スープの素を使いました。生姜をたっぷりすりおろして入れました。

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 雨が降って寒いので良いかと思いましたが、スープはできあがってしまえばすぐに飲み終わってしまうので、「センターの日」のような寄り合いには向かないと分かりました。思えば、これまでの経験から分かっていたことです。炭火で焼けるのを待ちながら、映画を見たり、おしゃべりをするのが「センターの日」の過ごし方だったのです。

 雨の日は、高架下の駐輪場に避難して行なってきましたが、しばしば苦情も受けてしまいます。何を気にすることなく、予約が必要なわけでもなく集まれる場所が必要です。金網に囲われた空き地だけでは、代わりになりません。

ゴミの山を見ていて

 2月の「センターの日」はちょうど、あの人の命日でした。花と週刊誌を買ってきて、お供えしました。センターの周囲は、不法投棄の粗大ゴミはもちろん、さまざまなゴミが溜まっています。お供えした場所もゴミが散らかっていました。

 この風景を見て、ショックを受けたり、嘆いていたりするだけなのもおかしいなと感じ、後日、空き時間を見つけて、ゴミ袋を持って、少しだけでもゴミ掃除をしてみました。こんなことをしても焼石に水だし、粗大ゴミの問題は解決しないと思いつつでしたが、少しでも片付けると、片付けたぶんだけはきれいになるものだなと感じました。

 ゴミの中には、おそらく一年前に自分が供えた花が枯れたものもあって、自分もまた、無関心な風景を作り出していた一人なのではないかと、恥じ入りました。

 人が暮らす場所の状態を良くしていくことは、野宿生活に対する評価は別として、試みられてよいことだと思います。ゴミ掃除をする前に、何人かの方にお話をうかがいました。野宿している本人が用意した、生活に必要なものもあるでしょう。一人ひとりとお話しをしながら、センターのゴミ問題について一緒に考えていけないかと思っています。