大阪城公園よろず相談

大阪城公園を中心に野宿者支援活動を続けている大阪城公園よろず相談のブログです。

2022年2月17日(木)夜回り・私たちは何を守らなければならないのか

 前回の夜回りでお知らせした集会が予定どおり開催されました。いろんな立場の人がそれぞれの関心で参加してくださっていたようです。

 排除とは何か、排除に立ち向かうとはどういうことなのかを考えるために、2000年代の野宿者運動の経験から学ぶという趣旨でしたが、主催者の一人として個人的に感じたのは、15年前の長居公園テント村の強制立ち退きときちんと向き合う機会を持たずにここまで来てしまった帰結としての現在であるということでした。

 反排除のなかに、生活をともにする支援と、社会に対して野宿者の存在肯定で答える運動が一致する部分があったのだと思います。しかし、現在では支援と運動が引き裂かれて、バラバラになってしまっています。そして、支援の一つの発展としての包摂の仕組みと、運動の中で抽象化されて残った反排除とが対立におちいっています。

 センターや路上での野宿は、生活の場でもありえたかつてのテント村とはあまりに隔たっており、生活をともにする支援、存在肯定としての運動などと言っても、空回りしてしまう厳しさがあります。

 それでも、この現状をどうにかするヒントは「場所」にあるのだと思います。存在はいつも場所に埋め込まれていて、存在を認め合う関係が結ばれているなら、存在肯定のために場所を守らなければならない時があります。しかし、大切なのは場所を守ることそのものにはありません。私たちが守らなければならないものは何なのでしょうか。

 

 2月の寄り合いは最終日曜日に行ないます。もうひと息、この冬を乗り越えましょう。