大阪城公園よろず相談

大阪城公園を中心に野宿者支援活動を続けている大阪城公園よろず相談のブログです。

2021年10月14日(木)夜回り・多様性について考えました

 前回のビラに書いた「そろそろ冬支度?」というのは、いくらなんでも気が早すぎるだろうと、のちに反省しました。

 盛り上げたわりになんの中身もなかった自民党の総裁選が終わり、衆議院解散総選挙が近いということで、各党の公約がマスメディアをにぎわせています。どこかで聞いたようなことがつぎはぎになって、オリジナリティを競っているという感じで、頭に入ってきません。

 その中で「多様性のある社会」というのが気になりました。「多様性のある社会」と言って、この人たちは一体何を意味しているのかと考えました。多様性というのは、ほっとけばあるもので、型にはめたり、型から外れるものを潰そうとするから無くなるようなものではないでしょうか。それなら「多様性のある社会」というのは、型にはめたり、型から外れるものを潰さないようにしようという提案なのでしょうか。

 しかし、政策というのは実現を目指すものです。「多様性のある社会の実現」というのは、「しないようにしよう」と言っているようなもので、何をして、何を成し遂げてくれるのかまったくわかりません。また、単にいろんなものがあるというだけなら、細かく見ていけばどんな状態でも多様です。選択肢が無数にあっても、選びたいものがなければ何の意味もありません。

 よろずとしては、野宿生活をしていても選挙で当たり前に投票できるようにすることを提案したいと思います。住民票を置かないと特別定額給付金は出さないなどといった硬直した思考も、こういったところから切り崩されて、マシな社会になっていくでしょう。