大阪城公園よろず相談

大阪城公園を中心に野宿者支援活動を続けている大阪城公園よろず相談のブログです。

2020年2月13日(木)夜回り・釜ヶ崎のセンターで強制排除の布石/東京五輪を口実に進む監視カメラ増設

釜ヶ崎のセンターで強制排除の布石

 昨年三月末の閉鎖阻止、四月末の強制排除のあとも、釜ヶ崎のセンターの周りには大勢の野宿の仲間がいます。そのセンターに二月五日、大阪地裁の執行官と大阪府・市の職員が警察を引き連れてやってきました。そして、野宿する仲間たちと団結小屋に対して「占有移転禁止の仮処分」という形で立ち退きのための通知をしていきました。この通知がなされるやりとりの中で抗議した人を、公務執行妨害だとして逮捕する弾圧も起こっています。

 昨年十月頃、センター周辺で寝ている人たちが区役所の職員と警察から身元を聞いて回られたという話がありました。生活相談のためではなく、この排除の準備のためだったとすれば、とんでもない話です。四月末の排除は行政代執行の手続きすらふまない、おかしなものでした。

東京五輪を口実に進む監視カメラ増設

 東京の渋谷区では、今年開催される東京五輪を前に、区内の公園・道路に監視カメラを415台も増設しようとしているそうです。毎週、野宿者・支援者が集まって炊き出しを行なっている美竹公園でも、一月十五日に監視カメラ設置工事を行うとの告知が掲示されたとのこと。

 大阪市内の公園でも、数年前から自動販売機にくっついた監視カメラが次々設置されています。長居公園事務所管轄のすべての公園で、この監視カメラが設置済みだとも聞いています。また、トイレや水場が廃止されたという話も、よろずの活動の中で聞くことがあります。

 監視カメラの向こうで私たちを見ている人はどんな顔をしているのでしょうか。顔の見えない存在に「守ってもらっている」と思い込んでいるのは、それこそ危機管理意識の薄さの裏返しであるように思えます。

 私たちはせいぜい顔の見える口コミで、信用できるものとできないものを見極めていきたいものです。