大阪城公園よろず相談

大阪城公園を中心に野宿者支援活動を続けている大阪城公園よろず相談のブログです。

2018年11月9日(木)夜回り・終幕のかたち──ネズミ捕獲作戦第二弾

 前回、冷蔵庫の下に潜んでいるネズミを発見し、捕獲作戦を実行したものの、逃げられてしまいました。

 翌週、毒餌の経過を確認しに駆除業者がやってきました。この間にも新たに、洗面台の上の壁に穴を開けようとかじられた壁紙のクズが散乱するという被害が発生してしました。

 「今度はこの辺にいるのかなあ」と様子をうかがっていると、まさにその時、洗面所の木製ラックの裏で「カリカリ」という音がしました。そうそう毎回見つかるとは思っていなかったネズミが見つかり、捕獲作戦第二弾に入ることになりました。

 逃さないように囲いを作っていると、洗面所から廊下を隔てる木戸が削られて木くずが散乱していることに気づきました。「歯を研ぐのに使っているのではないか」とベテラン社員の豆知識。

 準備万端、ネズミの本体を確認しようと慎重に探っていきます。いったん棚の上に逃れていたネズミを見つけ、粘着シートを構えて追い込もうとしますが、間をすり抜けて、今度は洗濯機の中に逃げ込まれました。この洗濯機はすでに、ネズミに配線をかじられて故障し、一度メーカーに修理してもらっています。

 ドラムを回転させたり、乾燥機能を使ったり、スプレーを吹きかけたり、追い出そうと試みますが、ネズミの方も捕まるとわかっていて出てくることもありません。そこでベテラン社員さんのアイデアで、このまま洗濯機を屋外に出して作業をすることになりました。そうすればとりあえず生活空間内での問題は解決です。

 玄関の外の廊下で洗濯機の外装をはがし、少しずつ居所を絞り込んでいきます。もう山は越えたとはいえ、終幕の形が見えない作業が続きます。ネズミの方も状況の変化を察しつつ、逃げ出すタイミングをはかっているはずです。

 とその時、どこからか飛び出したネズミは一目散に駆け抜け、1階エントランスホールへ続く階段を下っていきました。聞けば、階段をぐるぐる降りていく様子が目視できたようです。

 業者の人たちを追ってエントランスホールに行くと、ネズミは壁に立てかけられた板の裏に入り込んでいるとのこと。「このまま捕まえますわ」両側を塞いでしまえば逃げ場はないし、動線も絞られるのですから、後はありません。

 とはいえ実際に捕まえる瞬間には、恐ろしい突進力で逃げのびようとするネズミを粘着シートではたき返し、けたぐって、スマートとはいえない格闘がありました。

 こうして、イタチごっこから始まり、5ヶ月にもわたるネズミとの戦いに終止符が打たれたのでした(次回後日談?)。