大阪城公園よろず相談

大阪城公園を中心に野宿者支援活動を続けている大阪城公園よろず相談のブログです。

2018年5月10日(木)夜回り・小さくとも生き抜く力

 三月一日のビラを最後に、わが家のネズミ対策について書いていませんでした。前回書いたのは実は二月頭の出来事です。この時には実はネズミ駆除業者に来てもらう話が進行しており、追加のエピソードを語りにくい状況にありました。職務怠慢甚だしいマンションの管理会社にとぼけたふりして探りを入れ、かつしつこくプレッシャーをかけて、対応に着手させたものの、家主負担で済ませられるのか、こちらに作業費を請求してくるのか不透明で、ネズミ本体のほかにも先の見えない面倒くさい事情がありました。

 ともあれ、これはもう素人がどんなにがんばっても無理だと判断せざるをえない出来事が起こったのです。ネズミといえども生き物なのだから、食べ物が得られなければいずれ餓死するはずです。インターネットで調べた範囲では、ネズミは1日に体重の3~4倍の食べ物を食べなければいけないという情報もありました。前回書いたように食料という食料は密閉容器か戸棚の中にしまい、家の中の扉やふすまの類は可能な限り閉じておくようにしました。外出時や睡眠時にもしっかり閉じるようにしました。

 すると、夜中に寝室の横のリビングのダイニングキッチンとの境界辺りの角の上の方からカリカリしつこく音がします。ネズミが「いる」ことの証にうんざりしながらも、もはや根比べであり、時間の問題であると考えて我慢します。一応どこから聞こえるのか確かめようとはしたのですが、よくわかりませんでした。天井裏にいるのかもしれません(常にこのような推量を迫られるのも負担です)。

 翌朝、朝の準備をしている時に何気なく引き戸の端を見ると、木くずが大量に落ちていました。なんと、ネズミは閉じられた部屋の境界を越えようと、柱と木戸をかじって血路を開こうとしていたのです。食べ物に手が届かないようにし、移動を制限するという作戦は的を射ていたといえましょう。しかし、道を塞がれればそこに穴を穿ってでも現状を打開しようというたくましさをネズミは発揮していました。敵ながらあっぱれといったところです。この作戦の方向性はまちがっていないものの、これを続けると被害が食べ物だけでは済まなくなるということがわかり、DIYによる戦いの継続を断念した次第です(つづく)。