大阪城公園よろず相談

大阪城公園を中心に野宿者支援活動を続けている大阪城公園よろず相談のブログです。

2017年9月28日(木)夜回り・大阪城公園よろず相談瓦版

 9月16日から17日にかけて「全国地域・寄せ場交流会」が京都の左京区の山の上の関西セミナーハウスというところで行われました。

 毎年各地で開かれている交流会で、野宿や貧困の問題に取り組む全国の人が集まります。もちろん当事者もたくさん来ています。去年からソフトボール大会で交流を続けている名古屋勢とも会うことができました。次回は12月3日(まだ予定)大阪で!!と宣戦布告をしてきましたよ!

 今年は大阪から、長居公園扇町公園大阪城公園の3公園で夜回りなどの活動をしているグループのメンバーでアルミ缶回収規制条例について話し合う部会を持ちました。大阪城からも現役でアルミ缶回収をしている方を半ばむりやり誘って、発言していただきました。
 印象的だったのは、京都では2010年に反対の声をあげたけれども、条例化されてしまった。その時に正業を失った人たちに対して施設などを経由しなくても生活保護を受けられるようにしたそうです。そのために多くの人がテントや小屋をたたんで畳にあがったということです。食い扶持を奪われたために、自力での暮らしが成り立たなくなり、生活保護を受ける決断をせざるを得なかったということでした。この話は、大阪でテントを排除するときとよく似ていると思いました。

 また、今日までは日常的な営みであったアルミ缶を集めて売って食べ物やお酒、たばこを買う、といった行動が条例ができた時から犯罪として見られるようになってしまうという問題もあります。その辺の住民が集めている人を見て快く思わなかった場合に警察に通報したりして、トラブルになったりなどもあるそうです。しかし、寿の労働組合の人は、条例ができたときは一時厳しくなるが、そのうちなんとなく落ち着いてくる……と言っていました。条例ができた地域でもアルミ缶を集めている人はいなくなっていないということでした。アルミ缶を集める人が野宿の人だけでなく低所得者層にまで広がり、生きていくための手段として行われている以上、しかもゴミの分別というリサイクルに役立っているという側面もあるわけですから、そこまで目くじらを立てなくても……と、落ち着いて考えてみたら落ち着くのでしょう。

 ただ、条例は全国に広がっており、大阪でも勢いづいています。古紙についてすでに可決され、10月から施行されます。なにかあれば情報交換していきましょう。