大阪城公園よろず相談

大阪城公園を中心に野宿者支援活動を続けている大阪城公園よろず相談のブログです。

2021年5月13日(木)夜回り・金じゃなくて糞を投げてやりたい

 こんばんわ!よろず相談です。

 前回の夜回りは雨のため中止になりました。とにかくコロナコロナコロナで、3度目の緊急事態宣言発令ということです。

 先月だかに、アメリカの経済誌フォーブスが2021年の世界の長者番付を発表した、というニュースがありました。

 資産10億ドルを超えるビリオネアは2755人で、なんと660人増えたんだそうです。総資産も5兆ドル増えたとかなんとか。

 そもそも富の80%が1%の富裕層に独占されているといわれる世界であったわけですが、世界中が国力を揚げてコロナウィルスの脅威と闘っているとかいうニュースやらを観て、人類VSウィルスの戦争なのだ、これは!などと煽られたりして、まちゆくオジサンが青春を謳歌する若者に自粛を求めて罵倒したりとか、いや、ウィルスとは戦うのではなく共生しましょう!ウィズコロナ!ウィルスを前提にしたライフスタイルへの転換を!これまでの生活を見直そう!とか言われて、これまで強制されてきた学校やら部活やら出勤やら人ゴミやら宴会やら考えてみたらおかしいやん、みたいなことになって、考えてみたらエッセンシャルワーカーは尊いよなあ、とか急にレジ売ってたら褒められるとか、ってことの裏で、世界の金持ちたちはコロナで実は全然困ってないどころかますます肥え太ってるぞ、とか知ると、実はほんとはもっとなんとかなるんだろって思いますよね。オンラインなんとかとか、ウーバーなんとかとか、なんとかワクチンとか、ほんまなん?!ってなりますよね〜。全部世界搾取産業ではないですか。我々はやつらの市場ではなくって生き物なので、ほんとに金じゃなくて糞を投げてやりたいですね。今夜は以上。

第42回「センターの日」のお知らせ

「センターの日」とは

 労働者の街として知られる大阪の釜ヶ崎は今、大きな再開発の波にさらされています。2012年に始まった西成特区構想による「まちづくり」も進められています。貧困層の追い出しをともなうジェントリフィケーションであるとの批判もあります。

 地域住民と行政が協同して地域を良くしようと努力しているとの主張がある一方、これまでと変わらない強制排除が幾度となく繰り返されています。真実はいったいどこにあるのでしょうか?

 労働者の街である釜ヶ崎に、あいりん総合センターという施設があります。センターは釜ヶ崎の中核とも言える場所です。このセンターの建て替え、閉鎖、仮移転がまちづくりの会議の中で決定しました。

 釜ヶ崎で何が起きているのか、私たちは何かできることはないのか、私たちは何を知るべきなのか。一から考えるために、私たちは2017年11月から月に一回、第三土曜日に釜ヶ崎のセンターで労働者の声を聞く取り組み、「センターの日」をはじめました。

場所・日時のご案内

 JR新今宮駅西口から地上に出て、国道の向かいのあいりん総合センター北西側の団結小屋周辺か高架下の駐輪場付近で、2021年5月15日(土)13時から16時に実施します(基本的に毎月第三土曜日)。

これまでの「センターの日」

 これまでの報告はこちらです。

第1回 第2回 第3回 第4回 第5回 第6回 第7回 第8回 第9回 第10回 第11回 第12回 第13回 第14回 第15回 第16回 第17回 第18回 第19回 第20回 第21回 第22回 第23回 第24回(中止) 第24回 第25回 第26回 第27回 第28回 第29回 第30回 第31回 第32回 第33回 第34回 第35回 第36回 第37回 第38回 第39回 第40回 第41回

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カンパのお願い

 大阪城公園よろず相談の活動に賛同いただける方はカンパにご協力下さい。以下の口座まで振り込みをお願いします。活動に関心のある方は一声おかけ下さい。夜回りや寄り合いのほか、哲学読書会やソフトボール大会、「センターの日」などの活動も行っています。

郵便振替

記号14080
番号32204771
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郵貯以外からの振り込みの場合
店名 四〇八(ヨンゼロハチ)
店番 408
預金種目 普通預金
口座番号 3220477

2021年4月17日(土)第41回「センターの日」──新今宮駅の向こう側

またもや雨の回

 第41回の「センターの日」はまたもや雨に降られました。それもかなり強い雨でした。立ち寄られる方も少なく、少しさびしい一日でしたが、高架下を屋根に、映画を少人数で見るのも悪くありません(駐輪場の掃除の邪魔をしてしまい、申しわけありませんでした)。

 映画は「男はつらいよ 幸福の青い鳥」を見ました。ゲストで出ているのは長渕剛志穂美悦子です。「女の気持ちのわからん人は好かん!」という言葉の意味がわからず、去っていく展開には思わずにやりとさせられます。

 コロナの感染拡大が気になるので、炭火焼きができなかったのが残念でした。しばらくコーヒーとお茶菓子が基本になりそうです。

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ポートレート写真展示

 釜ヶ崎の写真を撮っているYさんの写真の展示もしました。A3サイズにプリントされたポートレートを48枚ばかり、駐輪場の柱に貼っていきました。大きくプリントされた写真を前に立って見ると、写された人物が語りかけてくるような不思議な魅力があります。天気の良い日にまた改めてやろうとお願いしました。

 映画が終わった後も、1960年代の写真のスライドショーを再生していると、「これはここか?」「だいぶ古いな」といってお話を聞きました。「センターの日」では、いつも通りすがりで気取らずお話を聞けるのを楽しみにしています。

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新今宮駅の向こう側

 4月は「新今宮ワンダーランド」が話題になっていました。センターの東側から眺めると、ドヤの隙間から、2基のタワークレーンとともに建設中の星野リゾートのホテルの異容が迫ってきます。

 労働者の街を見下ろすかのように、環状線の向こう側に観光客向けの巨大なホテルが建つことに、うそ寒さを感じずにはいられません。

 一人ひとりの思いや生活をよそに街は変わっていくものであり、新たにやってくるものも悪いものとは限りません。

 釜ヶ崎の街について、労働者の口から「こんな場所は無くした方がいい」という言葉を聞いたこともあれば、「仕事からここに帰ってくるとホッとする」という言葉を聞いたこともあります。

 この街は「釜ヶ崎」と呼ばれたり、「西成」と呼ばれたりしますが、駅名としてしか聞いたことのない「新今宮」という場所はどこから現れたのでしょうか。

 いろんなことがごちゃ混ぜのまま進められていきます。賛成、反対以前に、何かおかしいものに乗っかりたくはありません。もとより未来はわからないものです。わからないものにはわからない、おかしいことにはおかしいと思い続けることの先にも未来はつながっているのではないでしょうか。

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2021年4月15日(木)夜回り・大阪のコロナ禍と路上

 暖かくなってきたと思ったら肌寒かったり、昼は暑くても朝晩は冷え込んだりと、落ち着かない春です。そうこうしているうちに桜も散ってしまいました。先月の寄り合いは雨で中止になりましたが、コロナ禍ではその方が良かったのかもしれません。

 大阪府のコロナ対策はかなり危うい状況のようです。緊急事態宣言の解除を前倒しした結果、3月末には早くも第4波に突入してしまいました。しかも、大阪府は宣言解除にともなって、最大236床だった重症病床の確保数を150床まで減らす検討を医療機関に対して指示していたというのです。最大30床受け入れできる大阪コロナ重症センターも半分以下の稼働体制に縮小されており、その点を突かれた吉村知事は「もともと3月で閉鎖する予定だったのをむしろ閉鎖せずに動かしている」と変な言いわけをしていました(また、3月末に閉鎖する予定だというのは真っ赤なウソだったようです)。

 吉村知事はよくテレビに出演しています。報道番組で説明責任をはたすのはまだ意味があるのかもしれません。ところが、吉本興行のタレントが司会をしているバラエティ番組にも出ています。そこでは、立憲民主党の枝野氏に対して「ケンカを売るなら受けて立つ」とばかりにタレントたち相手に内輪話をして盛り上がっていました。テレビを見る人たちは報道番組の外ですでにどっぷり洗脳されてしまっています。

 よろずの夜回りや釜ヶ崎でやっている「センターの日」などで、コロナ禍によって文字通り「路頭に迷う」状態に陥ったという方にお会いします。この状況もすっかり長くなってしまい、何度となく同じ方からお話を聞く機会があります。困っているのは自分一人ではありません。どこかに同じように困っている人がいます。それならこれは社会の問題です。「いいかげんにしろ!」と声を上げていきましょう。気づくところから、気づかせるところから、いつも社会は変わっていきます。同じところもあれば違うところもある他人同士の出会いに希望はあるのだと思います。

第41回「センターの日」のお知らせ

当たり前のことをやれる場所を守りましょう

 もののやりとりを直接しなくても、私たちは日常的に何かを交換しているのだと思います。誰かの代わりにコーヒーを入れる、焼いた肉を取り分けてもらう。コーヒーや肉そのものではなく、それらを通して何かを受け取っているはずです。そうして受け取ったものは、また別の誰かに手渡されていると思うのです。

 見えないもののつながりがあるから、私たちはこうやって集まることができるのだと思います。センターはそのような場所でなければいけません。当たり前のことをやっているだけなのだとしても、当たり前のことをやれる場所が私たちには必要です。

場所・日時のご案内

 JR新今宮駅西口から地上に出て、国道の向かいのあいりん総合センター正面付近で、2021年4月17日(土)13時から16時に実施します(基本的に毎月第三土曜日)。

これまでの「センターの日」

 これまでの報告はこちらです。

第1回 第2回 第3回 第4回 第5回 第6回 第7回 第8回 第9回 第10回 第11回 第12回 第13回 第14回 第15回 第16回 第17回 第18回 第19回 第20回 第21回 第22回 第23回 第24回(中止) 第24回 第25回 第26回 第27回 第28回 第29回 第30回 第31回 第32回 第33回 第34回 第35回 第36回 第37回 第38回 第39回 第40回

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カンパのお願い

 大阪城公園よろず相談の活動に賛同いただける方はカンパにご協力下さい。以下の口座まで振り込みをお願いします。活動に関心のある方は一声おかけ下さい。夜回りや寄り合いのほか、哲学読書会やソフトボール大会、「センターの日」などの活動も行っています。

郵便振替

記号14080
番号32204771
大阪城公園よろず相談

郵貯以外からの振り込みの場合
店名 四〇八(ヨンゼロハチ)
店番 408
預金種目 普通預金
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2021年3月20日(土)第40回「センターの日」——私たちが交換しているもの

第40回「センターの日」のあらまし

 第40回となる「センターの日」では、1970年の日本万国博の記録映画を観ました。大阪市立図書館で見つけて、試しに観てみるかと借りてきたものだったのですが、YouTubeでも観ることができるらしいことに当日気づきました。
 3時間近くもある長い映像だったので、最初から最後まで観た人はいなかったものの、わりと熱心に観ている方もおられました。観る前は、記録映画なんて観て面白いだろうかと思っていましたが、今となっては映像そのものが物珍しくて、不思議な気持ちになりました。
 昔、NHKアーカイブ映像で万博の工事で活躍した鳶職人を取り上げた番組を観たことがあります。ああいった映像をセンターで観ることができたら、また面白いだろうなと思いました。

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塩豚を焼きました

 今回もバーベキューコンロで炭火を起こし、事前に仕込んでおいた塩豚を焼きました。最近では炭火焼きを手伝って下さる方も多くて助かっています。
 「センターの日」も予算がたくさんあるわけではないので、なるべくお金をかけずに楽しめるように頭を悩ませています。肉を安く手に入れようと思ったら、どうしても業務スーパー頼みになります。塩漬けにして熟成させたら、ブロック肉も少しは美味しくなるかなと思ってのことなのですが、どうでしょうか。何となく不安になって、いつも塩加減を多めにしてしまいます。
 寒い時期のにぎわいにとはじめたことなので、今シーズンの炭火焼きもそろそろ終わりかなと考えていたところ、「来月もやろうよ。夏でもバーベキューはやるでしょ」ともっともなご意見をちょうだいして笑ってしまいました。とはいえ、また新型コロナウイルスの感染が拡大しているなか、どうしたものかと悩んでいます。

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長引くコロナ禍

 1月の「センターの日」で初めてお会いしたお二人にも再会しました。お二人ともコロナ禍で仕事がなくなって困っているというお話でした。またお話しできたことはうれしいのですが、2ヶ月経ってもやはり苦しい状況が続いている裏返しなのだと思うと、気持ちに影が差します。
 また、やはりコロナ禍で仕事を失って、釜ヶ崎にやってきたという若者お二人ともお話しできました。炭火焼きの後に提供したインスタントコーヒーの準備を手伝って下さって、とても助かりました。ドリップコーヒーが用意できない代わりだったのですが、コーヒーがあると自然と人の集まりができます。

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私たちが交換しているもの

 もののやりとりを直接しなくても、私たちは日常的に何かを交換しているのだと思います。誰かの代わりにコーヒーを入れる、焼いた肉を取り分けてもらう。コーヒーや肉そのものではなく、それらを通して何かを受け取っているはずです。そうして受け取ったものは、また別の誰かに手渡されていると思うのです。
 見えないもののつながりがあるから、私たちはこうやって集まることができるのだと思います。センターはそのような場所でなければいけません。当たり前のことをやっているだけなのだとしても、当たり前のことをやれる場所が私たちには必要です。

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2021年4月1日(木)夜回り・声を上げる戦い

 こんばんは。大阪城公園よろず相談です。新型コロナウイルスが世界中で猛威をふるう中、変異株ウイルスが流行しだしています。

 ワクチンの接種が始まっていますが、副作用があったり、亡くなる方の数が増えています。人体実験とも受け取れる世の中っていやですねぇ。

 さて、今回のテーマは『人の声ってなぁに?』について書きます。私たち人間は世界中のどこかで声を上げています。例えば香港や台湾の民主化運動にしかりアメリカではBLM運動、ミャンマーでは軍事クーデターがおき、軍事政権に抗議する運動も広がっています。日本国内でも例外ではありません。『声を上げなければ何も変わらない。何かを変えるためには声を上げ続けるしかない。』昔からそうやって声を上げ続けています。それは十回、デモ、スタンディングなど多岐にわたります。変わった一方で成果が上がらないのも事実として多くあります。大阪では11月1日に都構想の住民投票があり、否決されました。

 10月の初めには賛成派が反対派を大きく上回っていました。ところが日を追うごとに差が縮まって最終的には否決になったのです。

 これは維新の会を含む賛成派の失態に加え反対派の人が声を上げ続けた結果だったのです。そうなるとやはり声を上げ続けることがいちばん重要であると感じました。中には声を上げる事が恐い、あるいは周りから白い目で見られる事を嫌がる人もいるでしょう。それではいつまでたっても何も変わりません。

 私自身、いくつかの運動に参加しています。意見の食い違いはありますが、最終的に方向性は同じなので、一緒に活動していて面白いし楽しくもあります。そうなるとやはり声を上げ続けるしかないのです。共有できる仲間がいると頼もしいものです。『声を上げる戦いは終わらない。』皆さんがこの文章を読んで少しでも共感してくれたらうれしいです。という事を考えながら今日も夜回りをします。(の)