大阪城公園よろず相談

大阪城公園を中心に野宿者支援活動を続けている大阪城公園よろず相談のブログです。

2020年1月16日(木)夜回り・ソレイマニ司令官って誰?/とある街角にて

ソレイマニ司令官って誰?

 年明け早々にアメリカのトランプ大統領がイランのソレイマニ司令官という人を殺害したという報道がありました。ソレイマニという人がどんな人なのか、これまで意識したこともありませんでしたが、軍隊を使って一人の人間を殺して、それを全世界に発表するという出来事にびっくりさせられました。

 考えてみれば、これまでもイスラム国だか、アルカイダだかの重要人物を殺害したという話はあったのだから、今にはじまったことではないはずなのに、「テロリスト」に対する「テロとの戦争」という言葉に感覚を麻痺させられていたのだと思います。昨年末はアフガニスタンで医師の中村哲さんが殺害されたという報道もありました。組織的かつ一方的な暴力によって殺人がまかり通っている現実に今さらながら、ただ事ではないと目を覚まされたような気持ちになりました。

とある街角にて

 先日の土曜日、お店の駐輪場に自転車をとめようとした時に、荷物ひとつ抱えてフラフラと歩いている年老いた男性が通りすぎるのをやりすごそうとしたら、ちょうどその人も縁石に腰かけて一服しようとしたところで、おたがい目が合いました。ちょっと気まずいのをとりつくろって自転車を停めてお店に入りました。夜回りをしている時以外にも「もしかするとこの人は野宿生活をしているのでは」と思う人の姿を見かけることがあります。とはいえ話しかけなければ確かめようがないし、確かめたところで、その時に何をどうこうできるわけでもありません。

 夜回りの時も、横になっていたり、寝る準備をされているところで初めてお声かけしようと踏み切れます。当たり前にすれ違っていても、何かに気付けたり、新たに関係を持ったりするには、ふだんからそのための準備をしておかなければいけないのだと思います。海を越えた遠くの出来事でも、自分たちが暮らすこの街であってもそれは変わらないのではないでしょうか。