大阪城公園よろず相談

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2017年9月18日(月・祝)第11回哲学読書会『笑い』(1)

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 今回の哲学読書会はいつもより早めの時間、2017年9月18日(月・祝)の16時から、西成区山王2丁目の高架下にある揚羽屋をお借りして行いました。

 大阪城公園のKさんセレクトで、平凡社ライブラリーベルクソン『笑い』を読みました。これまでの本と比べると、やや難解で、「解説を先に読んでしまったら、本編を読みきれなかった」ということも。しかし、「笑い」について考えはじめると、いろんな「笑い」について議論が及びます。「笑う門には福来る」のようなことわざを見て行くと、「来年のことを言うと鬼が笑う」とか、「今泣いた烏がもう笑っう」といったものがあります。

 前回から参加して下さっていて、今夜は時間をまちがえて遅れて来たOさんは、キリスト教の牧師らしく、ルカによる福音書の「今泣いている人々は幸いである。あなたがたは笑うようになる」という一節をレジュメに引いて来てくれました。ウンベルト・エーコの『薔薇の名前』という小説にもあるように、キリスト教では笑いが良くないものとして扱われているとKさんが話してくれた矢先だったので、Oさんにお訊きしたところ、新約聖書でも笑いが出てくるのはここくらいだそうです。

 平凡社ライブラリーの『笑い』には、フロイトの「不気味なもの」というエッセイも含まれていて、ベルクソンフロイトを合わせて論じたジリボン「不気味な笑い」という文章が収録されています。今回はベルクソンしか語れなかったので、次回は残りのフロイトとジリボンの文章について話すことにしました。

 次回は2017年10月29日(日)の18時から揚羽屋で行います。関心のある方がいらしたら、飛び入りでもご参加下さい(急な変更がある場合も考えられるので、よろずのメールやツイッターなどにご連絡いただけると確実です)。

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