中島写真の全容を把握するために前回から作品集を見ています。前回は『ドヤ街 釜ヶ崎』だったので、順番通りなら『単身生活者』を取り上げるところですが、この作品はコンセプトがはっきりしていて、収録されている写真もドヤの個室に絞られています。「全容…
大きなことから小さなことまで問題というのはあるものです。小さいからといって解決がたやすいわけではなく、大きいからといって耐えられないわけでもありません。 お金があれば解決できる問題は少なくないし、お金がないために起こる問題というのもあるでし…
夜回りのビラはだいたい前日の夜に書いていますが、今週の夜回りもまた雨が降りそうです。傘をさすにしてもカッパを着るにしても、ビラやカイロなどをもモソモソとそろえるのがわずらわしく感じられます。しかし、そう考えていると、野宿をしているみなさん…
全体の構成 今回は中島さんの最初の写真集である『ドヤ街——釜ヶ崎』を取り上げたいと思います。 この写真集は4つの部分に分かれています。まず、導入のⅰは新聞記事からはじまります。1932年の米騒動の記事、1961年の第一次暴動の記事、1967年の第三次暴動の…
文章はなぜ書けるのかを考えてみましょう。文章を書くためにはまず最低限文字が書けねばならないでしょうが、そこまで細かく考えるのはやめておきます。 人は何かを考えてしまうものだし、考えるためには言葉を使うのだから、それを文字にしてしまえば文章に…
昨年末から取り憑かれたように進化について書かれた本を読んでいます。読みはじめてみると進化に関する本というのは山ほどあって、10年、20年のブームではないようです。 進化とは、何世代にもわたって生き残った人たちの遺伝的な特性が引き継がれる過程によ…
前回のかんちがい 前回、書き終えたあとに気づいた大きなかんちがいについて書いておきます。「フィルムに収められた写真は撮られた順番に並んでいる」のはその通りだと思うのですが、執筆時に確認したのはフィルムそのものではなく、写真の縮小版を一覧にし…
年が明けていよいよ本格的な寒さがやってきました。日曜日の寄り合いの日は日本晴れで、風もなく暑いくらいの日差しでしたが、それでも昼過ぎになると肌寒さを感じました。来月の寄り合いは11日(日)を予定しています。寒い季節に恒例のおでんにする予定で…
2023年末、12/21の夜回りで「大阪城公園で野宿をしてはいけないから、別の公園に行くように」とたびたび警備員から圧力をかけられているという相談を受けました。どこに行っても「よそへ行け」言われるのは「死ねと言われているのと変わらない」とは本人の言…
ダイコクドラッグの30個入りの箱入りカイロの底値は300円台です。だいたい400円台ですが、たまにもっと高い時があってやられたと思います。 夜回りでお配りするカイロ、毎回買い足さなければならないことはないし、重たいので安いからといってすかさず買うと…
中島写真を読み解く①——理解を深めていく過程と結果 「センターの日」のビラでも使わせていただいてきた中島写真。1947年生まれの中島敏さんは、労働者として働きながら1969年から釜ヶ崎の写真を撮り続けています。釜ヶ崎史料研究会が中島さんから預かった写…
前回初めてお話しした方から、よろずの名前は聞いたことがあると言われました。よろずと関係の長い人たちがあちこちで話題にしてくれているらしいことを知りました。たいした支援もできませんが、気軽に相談していただけるとうれしいです。 夜回りをしている…
このあいだの日曜日は、前日の荒天から一転して、穏やかな天候のもとで寄り合いを行うことができました。久しぶりに顔を出してくれた人同士がまた顔を合わせ、雑談に花が咲いていました。 釜ヶ崎にある三徳ケアセンターやシェルターを利用している人同士の情…
先週は11月だというのに連日暑い日が続きました。今週末はまた冷えるようです。いいかげん来月は12月と考えると、さすがにもう暑い日は来ないとは思いますが、今年の冬はどうなるのでしょう。 ほかに話題と言えば、阪神タイガースの優勝や各地での熊の被害で…
万博に合わせて大阪でライドシェアを導入しようという話が出ています。どうやらヒッチハイクを有料で仲介するようなことをスマートフォンのアプリを使ってやりたいようです。テクノロジーを使ってなんでもお金に変えようという流れの一つなのでしょうが、節…
蚊取り線香の季節が終わり、足早にカイロの季節に切り替わりつつあります。ドラッグストアを定期的にのぞいていると、本当に秋がなくなってしまったのかと思わされますが、そもそも秋を象徴するアイテムというものもないし、商品の入れ替えが早まっているだ…
ようやく空気や空模様が変わってきたのを感じるようになりました。一番気が早いのはハロウィン商戦で、まだ暑い時期からオレンジのかぼちゃが商店街に目立つようになりました。ドラッグストアにはもうカイロが並んでいます。100円ショップでは、起毛の暖かそ…
夏の「センターの日」のふりかえり 2023年8月の「センターの日」は中止にさせていただきました。理由は夏バテのようなものでしょうか。何かにバテました。 中止にしたら中止にしたで公衆電話から着信があり、「今日やってないんですか? 渡したいものがある…
「センターの日」とは 労働者の街として知られる大阪の釜ヶ崎は今、大きな再開発の波にさらされています。2012年に始まった西成特区構想による「まちづくり」も進められています。貧困層の追い出しをともなうジェントリフィケーションであるとの批判もありま…
前回の夜回りは腰痛のため、中止にしました。その週末の日曜日に寄り合いをするつもりだったのですが、告知ができなかったので、こちらも流してしまいました。今月は寄り合いはお休みさせていただくかもしれません。 それにしても、この夏の空模様の変化はす…
今週は台風が大阪を通過していきました。大阪中の樹木が倒れた2018年の台風の再来かと身構えましたが、雨量に比べて風はそうでもありませんでしたね。 何年か前に屋根の下にいる権利ということを考えました。水の中に生きる生き物でもない限り、雨が降れば濡…
あっというまに7月が終わってしまっていることに衝撃を受けています。この分では8月もあっというまに終わってしまうでしょう。 政府はマイナンバーカードを持たせようとバカなことばかりやり続けています。生活保護を受けるようになった元野宿の仲間はたいが…
最近、イライラしてもムダなことにイライラしているなと気づくようになりました。たとえば人通りの多い道で前を歩いている人がノロノロ歩いていて、「なんだこいつ、周りの迷惑も考えずに。どけよ!」などと思う状況を考えてみましょう。おそらく、そのよう…
2023年6月17日(土)の「センターの日」のあらまし 先月の「センターの日」は梅雨の晴れ間に行うことができました。そろそろ日差しがきつく、いいかげん日陰に移動する必要がありそうです。 6月もからあげをやってみました。ししとうやなすびなどを仲間が用…
「センターの日」とは 労働者の街として知られる大阪の釜ヶ崎は今、大きな再開発の波にさらされています。2012年に始まった西成特区構想による「まちづくり」も進められています。貧困層の追い出しをともなうジェントリフィケーションであるとの批判もありま…
今月も第一日曜日と第二日曜日の二段構えで備えたところ、先日の第一日曜日に無事寄り合いをすることができました。 ふだん夜回りで声かけさせていただいている人も、他の人に連れられて顔を出して下さいました。ありがとうございます。 ヨーロッパから来た…
いよいよ気温が30度を越えてきました。ぼちぼち夜でも蚊が出始めているのではないでしょうか。 毎月第三土曜日に釜ヶ崎で「センターの日」という催しをやっています。これまで、焙煎コーヒーを出したり、かき氷を出したり、炭火で肉を焼いてみたりと、「そん…
5月の「センターの日」の様子 5月の「センターの日」は、4月に引き続き、から揚げをしました。天気もよく、久しぶりに多くの方にお立ち寄りいただきました。「野外でみんなで食べる」ことに加えて、「作りながら食べる」楽しさというのがあると思います。こ…
「センターの日」とは 労働者の街として知られる大阪の釜ヶ崎は今、大きな再開発の波にさらされています。2012年に始まった西成特区構想による「まちづくり」も進められています。貧困層の追い出しをともなうジェントリフィケーションであるとの批判もありま…
日曜日は実に5ヶ月ぶりに寄り合いを開くことができました。こんなはずではなかったのですが、どうしてこんなことになったのでしょう。久しぶりの寄り合いはたくさん人が集まって、17時頃まで盛り上がりました。 前回の夜回りの際、森ノ宮の入り口側の一区画…